woof-CE は、Puppy Linux ディストロをゼロから自動的にビルドするビルドスクリプトのコレクションです。これを使いこなせれば、自分専用にカスタマイズした Puppy Linux をビルドできるかもしれないと以前から興味があったのですが、なかなか使ってみる機会がありませんでした。
GitHub にある Woof-CE のプロジェクトサイト [1] を読んでみると、Puppy Linux は GitHub 上で直接ビルドできるため、十分なストレージを持つ高速なマシンといったビルド環境を準備する手間を省けると書いてあります。これは試しておくべきだと思いビルドしてみました。
必要なもの
GitHub のアカウントが必要です。
GitHub Actions による Puppy Linux のビルド
GitHub Actions については、例えば、参考サイト [2]、その他の解説サイトを探してご覧になってください。
ここでは、GitHub Actions を利用して Puppy Linux をビルド、ビルドされた iso イメージをダウンロードするまでの流れをまとめました。
Woof-CE のフォーク
まず、woof-CE のプロジェクトサイト [1] へアクセスし、プロジェクトのリポジトリをフォークします。
確認の画面が表示されますので、下図、緑の Create fork をクリックしてフォークします。
自分のアカウントに woof-CE がフォークされますので、Actions のタブをクリックします。
Actions
Actions では、workflow(ワークフロー)に従って、Puppy Linux を自動的にビルドすることができます。
フォーク直後は、この機能が無効になっていますので、緑の I understand my workflows, go ahead and enable them. をクリックして機能を有効にします。
左側にワークフローが3つ表示されます。そのうち Release を選択して、右側の Run workflow ▾ をクリックします。
すると、Puppy Linux をビルドするための設定項目が表示されます。ここでは何も変えずに下の Run workflow をクリックしてビルドしてみます。
Puppy Linux のビルドが始まります。
ビルドが完了するまで気長に待ちます。
システムの状況でビルドにかかる時間が左右されますが、この例では完了までに1時間半以上かかりました。何回か試してみたところ、40 分程度でビルドできた場合もありました。
iso ファイルのダウンロード
Code のタブをクリックして画面を変更して、右下の Create a new release をクリックします。
Tags タブをクリックします。
Releases をクリックして元のタブ画面を表示します。
すると、ビルドしたファイルが Asset として表示されています。slacko64-8.0.iso をクリックしてダウンロードします。
仮想マシンで動作確認
iso ファイルをダウンロードしたあと、GNOME Boxes の仮想マシンで動作確認してみました。
Puppy Linux のデスクトップ画面が表示されましたが、なぜかカーソルの位置制御がズレていてうまく操作できませんでした。この仮想マシン固有の問題かもしれません。
まとめ
今回は woof-CE をどう使うか、ではなく、単に GitHub Actions の機能を利用してビルドしてみただけです。しかし、自分のシステムを使わずとも手軽に Puppy Linux をビルドできることを確認できました。
あとは woof-CE の使い方をおぼえれば、カスタマイズした自分だけの Puppy Linux をビルドすることができるかもしれません。自分でカスタマイズしてビルドした Puppy Linux を USB メモリで持ち歩く。なんだか、あらたな Linux の愉しみ方ができそうです。ま、そのためには woof-CE の使い方をマスターしなければなりませんが…。
ちなみに、今回利用した GitHub Actions のワークフローは、フォークしたリポジトリの woof-CE/.github/workflows/ 内に、YAML 形式のファイルで格納されています。
参考サイト
- puppylinux-woof-CE/woof-CE: woof - the Puppy builder
- GitHubの新機能「GitHub Actions」で試すCI/CD | さくらのナレッジ [2020-02-04]
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