2023-02-28

Tibuda W100 Windows 11 タブレット PC

仕様を見ると、非力なオモチャのような PC ということは重々承知、でもセール価格の 18,530 円という値段にやられてしまいました。😅

はたして Tibuda というブランドはどんなものでしょうか。このブランドの PC を販売しているのは、2010 年に設立された中国深圳市にある、深圳市志腾永盛科技有限公司 (Chitech Shenzhen Technology Co., LTD.) という企業です。

この会社のホームページから以外にはこれといった情報が取れず、大丈夫かどうか、はっきり言って不安でしたが、万が一不良品にあたってしまったら即返品するつもりで注文してみました。

Tibuda W100 の仕様は以下のようになっています。

ブランドTIBUDA
販売元 Chitech Shenzhen Technology Co., Ltd.
シリーズW100
システムWindows 11 Home
CPU ブランドIntel® Celeron® Processor N4020C
RAM4GB DDR3
ストレージ64GB eMMC
スクリーン解像度 2048 x 1536 8.9 インチ IPS 画面
タッチパネル10 ポイントタッチ
カメラ画素数フロント 200 万 / リア 500 万
通信WiFi 802.11ac/a/b/g/n 2.4G/5G, Bluetooth 5
入出力ポートUSB 3.0 x 1、Type-C x 1 データ転送、充電用
Micro SD/SDHC(最大 256GB)
Micro HDMI, 3.5mm ヘッドフォンジャック
スピーカーx2,8Ω/1W (Stereo horn, HiFi スピーカー)
バッテリー4000mAh / 7.6V リチウムイオン電池
電源12V 2A(AC アダプター付き)
本体サイズ221mm x 169mm x 10.3mm
重量本体のみ 約 610g、着脱式キーボード付き 約 970g

配達された後、早速開封、電源を投入して、Windows アップデートを無事済ませることができました。😌

なお、上記仕様は、同梱されていた取扱説明書と、実機の Windows 上で確認した内容も反映しています。

同梱されていた30ページ程度の取扱い説明書は、日本語のみです。なかなか丁寧な作りになっています。

中華 PC を買うと、大きなサイズの一枚の紙を折りたたんだ、多言語に対応した小さい文字がぎっしり印刷された取扱い説明書が入っているだけ、という場合が多かったので、なんだか新鮮でした。まあ、この PC の場合は、キーボードが日本語レイアウトに対応しているため、そうもいかないのかもしれません。

さて、本体の PC ですが、キーボードを装着したときの写真が右になります(まだディスプレイのシールを剥がしていません)。

キーボードは、一応、日本語配列になっています。キーボードのサイズが小さくて打ちづらいのですが、まあそれは致し方ないことかもしれません。

画面の拡大/縮小率は、推奨の 200% で使っています。折角の高解像度の画面なのでせめて 150% で、と試してはみたのですが、やはり文字が小さすぎてストレスになるので諦めました。

キーボードを外したときの写真が以下になります。

画面の縦横比が 4:3 のタブレットってどうだろうかと思いましたが、どうってことはありません。回転寿司にあるタブレットを彷彿とさせます。いや、これはちょっと小さいかな。

キーボードを利用できるのですが、Windows 11 でどこまでタブレット的な用途に使えるのかに興味がありますので、しばらくタブレットに特化した使い心地というものを追求しようと思っています。メモリが 4GB、ストレージが 64GB と非力ですが、これが Android 端末であれば、そこそこ使えるレベルでしょう。

Windows に飽きれば、Linux 化するか Chrome OS Flex を試すこともできますので、いろいろと楽しめそうです。😁

 

気になったこと

使い始めた当初、Windows の起動で下図、左から右へ起動画面が変わっていくのですが、左から2番目の真っ黒の画面のままになり、3番目の「お待ちください」の画面へ進まないことが何回かありました。その度に電源ボタンを長押しして電源を切ってから起動をやり直しました。そのため、今でも正常に Windows のログオン画面まで進むかどうか、起動のたびに固唾を飲んで眺めていますが、今では初期の起動時の不安定さは見られません。

 

再現はしなくなりましたが、気になっていたことなので、キャプチャーデバイスを使ってスクリーンショットを撮って書き留めておきました。

ベンチマーク

クロスプラットフォーム対応のベンチマークプログラム、Geekbench 6 で CPU のベンチマークを計測しました。Geekbench 6 では、まだ、自分の PC で計測した比較対象がありません。

Geekbench 6 によるベンチマーク (CPU)
IDNamePlatformArchitectureSingle-core ScoreMulti-core Score
331458 TIBUDA Tibuda_MasterPad-W100
Intel(R) Celeron(R) N4020C CPU @ 1.10GHz 1101 MHz (2 cores)
Windows 64 x86_64 377 622

 

Geekbench 6 によるベンチマーク (Compute)
IDModelCompute APIPlatformCompute Score
125146 TIBUDA Tibuda_MasterPad-W100
Intel(R) UHD Graphics 600
OpenCL Windows 64-bit 1006

 

参考サイト

  1. Amazon.co.jp: TIBUDA

 

古いタイプのものでしょうか、N3350 が搭載されたものもあるようです。

 

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2023-02-22

次期 Fedora Linux 38 のデスクトップ

Fedora Linux は Red Hat 社が支援するコミュニティ Fedora Project で開発されているディストリビューションで、最新の技術を積極的に取り込むことで知られています。また Fedora Linux の開発成果が、後にリリースされる Red Hat Enterprise Linux, RHEL に取り込まれています。Fedora Linux は、おおむね春と秋の年二回の頻度で新しい版がリリースされています。

次期 Fedora Linux 38 のリリースは、現在のところ、ベータ版が 3 月 14 日、正式版が 4 月 18 日に予定されています。

すでに 2 月 7 日に Fedora Rawhide の開発リポジトリから Fedora Linux 38 のブランチが切られています。そこで、テスト用に仮想環境へインストールしてある Fedora Linux 37 を次の手順で 38 へアップグレードしました。

  1. sudo dnf update --refresh
  2. sudo dnf install dnf-plugin-system-upgrade
  3. sudo dnf system-upgrade download --releasever=38
  4. sudo dnf system-upgrade reboot
Fedora Linux 38(Prerelease 版)のデスクトップ画面

些細なことですが、Fedora Linux 38 のデフォルトの壁紙です。Fedora Linux 38 で予定されている変更・更新内容については、あらためてまとめる予定です。

参考サイト

  1. Releases/38/ChangeSet - Fedora Project Wiki
  2. Fedora 38 では、Flatpak へのフル アクセスが可能です。 Linux中毒者 [2023-02-07]
  3. Fedora 38 用の Budgie と Sway ビルドが承認されました | Linux から [2023-01-12]
  4. より堅牢なLinux起動プロセスを求めて ―Fedora,段階的な「Unified Kernel Image」サポートに向けてスタート | gihyo.jp [2022-12-22]
  5. Fedora、kTLS実装によるGnuTLSの高速化をFedora 38で実現へ | gihyo.jp [2022-09-30]

 

 

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2023-02-12

Endless OS 5.0.0 がリリースされました

Endless OS 5.0.0 が 1 月 27 日にリリースされました [1]。Endless OS は Debian から派生した Linux ディストリビューションですが、他の多くの ディストリビューションと異なり、システムは OSTree で、アプリケーションは Flatpak で管理されます。

今回のリリースがどんなものか確認するため、仮想マシン (GNOME Boxes) にインストールしてみました。

Endless OS のダウンロードサイト

上記ダウンロードサイトから Endless OS 5.0.0 Basic の ISO イメージを BitTorrent (Transmission) でダウンロードしました。

Endless OS 5.0.0 のデスクトップ画面

インストール方法は、本ブログの過去記事 [2] で説明している内容と大差はありません。日本語の入力は、一応インストール直後からできますが、(少なくとも GNOME Boxes 上の仮想環境では)漢字 キーが効かないので難儀します。結局のところ、日本語と日本語 (Anthy) の入力ソースを設定し、⊞ Win + Space で、切り替えて使っています。

日本語と日本語 (Anthy) の入力ソース(GNOME の設定画面)
⊞ Win + Space で、入力ソースの切り替え

リリースノート [1] によるとデスクトップ環境とアプリストアの改善が目玉なのでしょうか。単純に GNOME の進化 (GNOME 41.3) に依存しているようにも感じられます。

でも、システムは OSTree、アプリは Flatpak で管理して、更新は自動、という割り切った使い方はアリだと思います。例えば、教育現場での用途に向いているかもしれません。

この分野では、Google の Chrome OS を搭載した Chromebook の方が先を行っているのかもしれませんが、プログラミング学習という面で考えると、Endless OS の方が、アプリは Flatpak 中心とは言え、ランタイムライブラリや開発環境が利用できるので有利です。

Endless 社は 2012 年に設立され、世界中の人々がテクノロジーによって知識や機会にアクセスできるようにすることを使命として活動を続けていましたが、営利を追求する会社では存続させるのが難しかったのかもしれません。新型コロナウィルスの流行も影響したのでしょう。2020 年にEndless OS 財団が設立され、営利・非営利のパートナーを超えて活動し、できるだけ多くの人々に私たちのソリューションを提供できるようにしているということです [4]

参考サイト

  1. Endless OS 5 Release Notes | Endless OS Support & Training
  2. bitWalk's: Linux ディストロ探訪(13) 〜 Endless OS 〜 [2020-04-11]
  3. Endless OS Foundation | Home
  4. Launching Endless OS Foundation [2021-01-05]

 

 

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2023-02-10

MathJax を利用した数式表記の練習

最近、体重を少しずつ減らしていくため、朝は社バス、帰りは徒歩というのが通勤の習慣になってきました。歩いて帰ると一時間ぐらい掛かるのですが、道すがら今日あった出来事をあれこれ振り返っています。

そして今日は、データの前処理について釈然としないことがあって、それを考えながら歩いていました。結論はすぐに出たのですが、週末ということもあって、帰ってからあらためて確認しました。

釈然としなかったことというのは、例えば下記のようなデータを解析する際、

 

平均値がばらつきに比べて大きすぎるので、前処理として、下記のように定数(この例の場合は 95)で切るというものです。

 

※ 最近は Python ばかり使っていて R を使わなくなってしまったので、今回は敢えて R でプロットしています。というより R の方がこういうのは簡単にできます。

主成分分析を利用して解析をすることが多いので、これを聞いて、それでは分散の値は変わらない(= 解析精度は良くはならない)と思ったのですが、咄嗟にうまい言葉が出てきませんでした。いや、もしかすると、なにか重要な情報を聞き逃していて、こんな単純な話ではなかったのかもしれません。😅

とにかく、データに定数を足したり引いたりしても分散は不変であることを確認したくなりました。

ちょうど、ブログで数式表記をする手段を探しており、参考サイト [1] を参考に、本ブログでも MathJax を利用して数式表現をできるようにしたので、練習がてら利用してみました。

n 個のデータ x の平均値 μ は以下の式で算出できます。

\[ \mu = \frac{1}{n}\sum_{i=1}^n x_i \]

また分散 σ2 は、

\[ \sigma^2 = \frac{1}{n}\sum_{i=1}^n (x_i - \mu)^2 \]

となります。

次に、定数 d でデータ x を一律にカットした場合です。

先ほどと同じように平均値 μ1 を計算すると、

\[ \mu_1 = \frac{1}{n}\sum_{i=1}^n (x_i - d) = \frac{1}{n}\sum_{i=1}^n x_i - d = \mu - d \]

となって、平均値 μ1 も定数 d だけ減じた量になります。

このとき。分散 σ12 は、

\[ \sigma_1^2 = \frac{1}{n}\sum_{i=1}^n (x_i -d - \mu_1)^2 = \frac{1}{n}\sum_{i=1}^n (x_i -d - \mu + d)^2 = \frac{1}{n}\sum_{i=1}^n (x_i - \mu)^2 = \sigma^2 \]

と算出されます。

このように、データに定数を引こうが足そうが分散は不変です。つまり、例えば主成分分析のように分散を利用するデータ解析では、定数を引くことは有効なデータの前処理にはなっていないということになります。

久しぶりに LaTeX で記述した気分です。いや、数式の記述方法は同じですね。MathJax を利用した数式表記を本ブログで活用していきます。

【追記】スマホで見たら、数式表記が反映されていませんでした。😭

参考サイト

  1. Webの数式表現
  2. MathJax で利用可能な TeX コマンド(非公式)

 

 

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2023-02-07

プラグイン・ウィジェットを扱う ~ PySide6 ~

PySide (Qt for Python) は、Qt(キュート)の Python バインディングで、GUI などを構築するためのクロスプラットフォームなライブラリです。配布ライセンスは LGPL で公開されています。最新のバージョンは Qt6 に対応した PySide6(記事執筆時点で 6.4.2)です。

Python で作った GUI アプリケーションで、本体に手を加えずに、外部のスクリプトで機能を追加できるようにしたい場合があります。例えば、アプリケーションからスクリプトを読み込むと、ボタンが追加されて新しい機能を利用できるようになるといった具合にです。

Python の標準ライブラリ importlib パッケージ [1] を利用して、動作確認用のサンプルを作りました。

下記の OS 環境で動作確認をしました。

Fedora Linux 37 (Server Edition) x86_64
python3.11 python3-3.11.1-3.fc37.x86_64
PySide6 6.4.2

プラグインのスクリプトには、QPushButton [2] を継承した Plugin クラスが実装されていて、インスタンスはボタンとして機能することを前提にしました。

下記のサンプル qt_plugin_test.py は、ファイルを選択すると読み込んで、読み込んだファイルから Plugin() クラスのインスタンスを作成して、メインウィンドウにボタンを表示する、というだけのサンプルです。

qt_plugin_test.py

指定ファイルから指定クラスをインスタンス化する処理を使い回せるように、add_module という関数にしました。指定したクラスが存在しなかった場合などのエラー処理は何もしていません。

また、プラグイン・スクリプトのモジュールは、一旦読み込んだらリロードしたり削除することを前提にしていないので、sys.modules の辞書に追加する必要があるのかは疑問に思っていますが、とりあえずモジュール名 (module_name) を一意にして、参考サイト [1] で紹介されているサンプルに倣って登録しています。

動作確認用に読み込むプラグイン・スクリプトとして、QPushButton を継承してボタンに文字列を表示しただけの簡単なサンプル plugin_widget_1.py を用意しました。

plugin_widget_1.py

ファイルダイアログを開いて、上のサンプルを選択すると下記のようにボタンが一つ追加されます。

アプリケーション本体側で API を用意して、API を利用した特定用途のボタンをプラグインとして追加する、といったことが使い方ができます。

参考サイト

  1. importlib — The implementation of import — Python 3.11.1 documentation
  2. QPushButton - Qt for Python

 

 

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