2021-12-31

ありがとう、CentOS 8

CentOS は、Red Hat Enterprise Linux (RHEL) と機能的に互換性があることを目指したフリーの Linux ディストリビューションです。Red Hat 社は RHEL に含まれているソフトウェアのソースコードをオープンソースライセンスに基づき無償公開しています。CentOS はこれをもとに、商標や商用パッケージ等を除去したものをリビルドしています。

Wikipedia より引用

CentOS 8 は今年末(2021 年 12 月 31 日)で EOL となります。昨年末に CentOS プロジェクトから EOL のアナウンス [1] されてから、AlmaLinuxRocky Linux など、CentOS の代替となる RHEL 互換のディストロの開発プロジェクトが立ち上がって注目を集めました [2]。RHEL を利用したいが サブスクリプションに費用を掛けたくないユーザー(企業)にとって、クローンを引き続き利用できるばかりか(良くも悪くも)選択肢が広がった状況です。

CentOS 8 のデスクトップ画面

資金難で活動の継続が困難な状態に陥った CentOS プロジェクトを 2014 年から正式に救済、支援しつづけた Red Hat 社は [3]、自社製品の RHEL と無料の互換 OS 両方を抱えることで、利益を追求する会社として矛盾を抱え込むことになりました。特に IBM 傘下になってからは、自社の製品ポートフォリオについて説得力ある説明をステークホルダーへするのが大変だったのではないでしょうか。

CentOS 8 の EOL は一年も前からアナウンスされ [4]、本日 EOL を迎えます [5]。オープンソースであることと、無料であることは同じではないのですが、無料で高品質な OS を使いたいユーザーに対して、CentOS は大きな貢献をしてきたのではないでしょうか。

参考サイト

  1. CentOS Project shifts focus to CentOS Stream – Blog.CentOS.org [2020-12-08]
  2. bitWalk's: RHEL 互換の Linux [2021-10-23]
  3. CentOSがRed Hatとの共同開発体制を発表。引き続きRed Hatからは独立しつつ、開発支援などを受け入れ - Publickey [2014-01-08]
  4. bitWalk's: CentOS プロジェクトは CentOS Stream に注力 [2020-12-11]
  5. bitWalk's: CentOS 8 の EOL [2021-11-21]

 

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2021-12-30

【備忘録】QTreeView

PySide (Qt for Python) は、Qt(キュート)の Python バインディングで、GUI を構築するためのクロスプラットフォームなライブラリです。最新のバージョンは Qt6 に対応した PySide6(記事執筆時点で 6.2.2.1)です。

しばらく使っていないと QTreeView クラスの使い方、特にモデルの使い方を忘れてしまうので、たびたび Web 上のマニュアルサイト [1] を見ることになるのですが、サイトにはできあいの QFileSystemModel を使った例が説明されています。このモデルを使ったことが無かったので、簡単なサンプルを作ってみました。

本記事では、下記の OS 環境を使用しています。

Fedora 35 Workstation x86_64
qt_treeview.py の実行例
qt_treeview.py

参考サイト

  1. QTreeView — Qt for Python
  2. QFileSystemModel — Qt for Python

 

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2021-12-28

Alpine Linux に GNOME を設定

Alpine Linux は、muslBusyBox をベースとした Linux ディストリビューションです。セキュリティ・シンプルさ・リソース効率を重視するパワーユーザー向けに設計されています。Alpine Linux では grsecurity / PaX を適用した Linux カーネルを使用しており、全てのユーザ空間バイナリがスタックスマッシング保護 (stack-smashing protection, SSP) 付きの位置独立実行ファイル (PIE) としてコンパイルされています。

Wikipedia より引用、編集

軽量の Alpine Linux に、なぜ軽量でない GNOME デスクトップ環境をインストールしたいのか?

それは普段使っているデスクトップ環境が GNOME なので、Alpine Linux でも設定してみたかったからです。Linux ではデスクトップ環境を選択する自由がありますので、使いたいものを試せば良いのです。😄

Alpine Linux 3.15 に GNOME デスクトップ環境を設定した例

OUTLINE

基本インストール後の設定(準備)

本ブログの過去記事 [1] で Alpine Linux 3.15 のインストール方法を紹介していますが、setup-alpine コマンドによるインストールが終わり、再起動したところから、デスクトップ環境のための設定作業を始めます。その記事で説明している Xfce を設定したやり方とはちょっと異なる手順、方法を取っていますのでご注意ください。

Alpine Linux の基本インストール後の設定は、参考サイト [2] をベースにしています。

Alpine Linux 3.15 をインストール、再起動後にログインした状態

ユーザーアカウントの設定

本ブログの過去記事 [1] では、後にユーザーアカウントを作成しましたが、今回はあらかじめ adduser コマンドでユーザーアカウントを作成しておきます。

最初、ユーザーアカウントを作成していなかったために GNOME の GDM (GNOME Display Manager) のログイン画面が表示されず、当時は原因が判らずに見当違いな試行錯誤を繰り返して遠回りをしてしまいました。

ユーザーアカウントの作成例 (bitwalk)

GNOME の GDM は、利用可能なユーザアカウント(UID >= 1000 のアカウント)がない場合、起動しません。adduser コマンドで作成するユーザーアカウントの UID は、デフォルトで 1000 以上に設定されます。

リポジトリの追加

/etc/apk/repositories のコメント行の # を外してリポジトリを追加します。

localhost:~# vi /etc/apk/repositories
...
...
localhost:~# cat /etc/apk/repositories
#/media/cdrom/apks
http://sjc.edge.kernel.org/alpine/v3.15/main
http://sjc.edge.kernel.org/alpine/v3.15/community
http://sjc.edge.kernel.org/alpine/edge/main
http://sjc.edge.kernel.org/alpine/edge/community
http://sjc.edge.kernel.org/alpine/edge/testing
localhost:~# apk update
:
:
localhost:~# apk upgrade
:
:

編集後 apk update / apk upgrade を実行して、リポジトリの情報を更新およびパッケージの更新しておきます。

/etc/rc.conf の編集

/etc/rc.conf に、unicode="YES" の一行を加えます。

/etc/rc.confunicode="YES" の一行を追加

本ブログでは vi でテキストファイルを編集しています。

/etc/profile.d/locale.sh.sh の編集

参考サイト [2] では、/etc/profile.d/locale.sh/etc/profile.d/locale.sh.sh にコピーして編集するように書かれているので、それに従います。

localgost:~# cp /etc/profile.d/locale.sh /etc/profile.d/locale.sh.sh
localgost:~# vi /etc/profile.d/locale.sh.sh

環境変数 LANGC から ja_JP.UTF-8 に変更します。

/etc/profile.d/locale.sh.sh の編集

musl-locales のインストール

以下のように、musl-locales をインストールします。

localgost:~# apk add musl-locales
...

マニュアル文書のインストール

以下のように、マニュアル文書をインストールします。

localgost:~# apk add lang
...
localgost:~# apk add man-pages
...
localgost:~# apk add mandoc
...
localgost:~# apk add mandoc-apropos
...
localgost:~# apk add docs
...

setup-xorg-base コマンドの実行

グラフィカルな環境を利用するために setup-xorg-base コマンドを実行して、基本パッケージをインストールします。

localgost:~# setup-xorg-base
...

日本語フォントのインストール

あらかじめ、日本語フォントをインストールしておきます。

localgost:~# apk add font-noto-cjk font-noto-cjk-extra
...

デスクトップ環境 GNOME の設定

参考サイト [3] に説明されている内容をベースに設定をしました。

GNOME 関連パッケージのインストール

コアアプリを含む GNOME 関連パッケージをインストールします。

localgost:~# apk add gnome gnome-apps-core
...

GDM の起動

念のため reboot で再起動した後、root でログインし、GDM を起動します。問題がなければグラフィカル・ログインの画面が表示されます。

localgost:~# rc-service gdm start
GDM のグラフィカル・ログインの画面

Linux User があらかじめ作っておいたユーザーアカウントです。パスワードを入力すると無事、ログインできました。

GNOME デスクトップ画面(はじめてのログイン)

準備段階でロケール設定済みで、日本語フォントもインストールしてあるので、最初から日本語表示になっています。

GNOME のアプリ一覧

GDM の自動起動設定

GDM の起動を確認できましたので、「端末」を起動して su コマンドでルートになり、自動起動するように登録しておきます。

localgost:~$ su
Password:
localgost:/home/bitwalk# rc-update add gdm
GDM が自動起動するように登録

Anthy のインストールと設定

日本語の表示ができても、まだ入力ができません。Alpine Linux で利用できる日本語変換システム Anthy は、インプットメソッドフレームワーク IBus と組み合わせて利用できるようになっているため、ibus-anthy パッケージ(と関連するパッケージ)をインストールします。

localgost:/home/bitwalk# apk add ibus-anthy
...

ibus-anthy と関連パッケージをインストールした後、再起動してログインし直し、GNOME の「設定」→「Keyboard」→「入力ソース」で 日本語 (Anthy) と Japanese を選択します。

入力ソースの設定

⊞ Win + Space で、入力ソース(日本語 (Anthy) ⇔ Japanese)を切り替えます。

入力ソースの切り替え

入力ソースが 日本語 (Anthy) の時は 漢字 キーでひらがな(変換)とアルファベット入力を切り替えられます。ひらがなから漢字へは SPACE キーで変換します。

テキストエディター (gedit) で日本語入力・変換をした例

Flatpak の利用

Flatpak は、Linux デスクトップ向けのソフトウェアデプロイメント・パッケージ管理・アプリケーション仮想化を行うユーティリティソフトウェアです。ユーザーがアプリケーションとシステムを分離して実行することができるサンドボックスを提供します。

Wikipedia より引用、編集

Flatpak は特定のデスクトップ環境のためのソフトウェアではありませんが、多くの GTK+ アプリが利用できるという点では GNOME との相性が良いので、デスクトップアプリは極力 Flatpak のものを使ってみることにします。

Alpine Linux でも flatpak パッケージが利用できるので、インストールして Flatpak のアプリを利用してみます。

flatpak のインストールとリポジトリの設定

まず、apk コマンドで flatpak パッケージをインストールします。

localhost:~$ su
Password: 
localhost:/home/bitwalk# apk add flatpak
fetch http://dl-cdn.alpinelinux.org/alpine/v3.15/main/x86_64/APKINDEX.tar.gz
fetch http://dl-cdn.alpinelinux.org/alpine/v3.15/community/x86_64/APKINDEX.tar.gz
(1/6) Installing ostree (2021.5-r0)
(2/6) Installing ostree-doc (2021.5-r0)
(3/6) Installing flatpak (1.12.2-r0)
Executing flatpak-1.12.2-r0.pre-install
Executing flatpak-1.12.2-r0.post-install
(4/6) Installing flatpak-libs (1.12.2-r0)
(5/6) Installing gnome-software-plugin-flatpak (3.38.2-r1)
(6/6) Installing flatpak-lang (1.12.2-r0)
Executing busybox-1.34.1-r5.trigger
Executing dbus-1.12.20-r4.trigger
Executing mandoc-apropos-1.14.6-r1.trigger
OK: 3141 MiB in 1066 packages
localhost:/home/bitwalk# 

続けて flathub のリポジトリ情報を追加します [4]

localhost:/home/bitwalk# flatpak remote-add --if-not-exists flathub https://flathub.org/repo/flathub.flatpakrepo

Note that the directories 

'/var/lib/flatpak/exports/share'
'/root/.local/share/flatpak/exports/share'

are not in the search path set by the XDG_DATA_DIRS environment variable, so
applications installed by Flatpak may not appear on your desktop until the
session is restarted.

localhost:/home/bitwalk# 

再起動してログインし「ソフトウェア」を起動すると、Flatpak のアプリをインストールできるようになります。

GNOME の「ソフトウェア」

Google Chrome のインストールと設定

Google Chrome の flatpak パッケージも Flathub で利用できますが、本記事を書いている時点ではまだ β版扱いですので、別途 Flathun の β版パッケージがあるレポジトリ情報を追加します。さらに Google Command もコマンドでインストールしてしまいます。

localhost:/home/bitwalk# flatpak remote-add --if-not-exists flathub-beta https://flathub.org/beta-repo/flathub-beta.flatpakrepo

Note that the directory 

'/root/.local/share/flatpak/exports/share'

is not in the search path set by the XDG_DATA_DIRS environment variable, so
applications installed by Flatpak may not appear on your desktop until the
session is restarted.

localhost:/home/bitwalk# flatpak install flathub-beta com.google.Chrome

Note that the directory 

'/root/.local/share/flatpak/exports/share'

is not in the search path set by the XDG_DATA_DIRS environment variable, so
applications installed by Flatpak may not appear on your desktop until the
session is restarted.

Looking for matches…
Required runtime for com.google.Chrome/x86_64/beta (runtime/org.freedesktop.Platform/x86_64/21.08) found in remote flathub
Do you want to install it? [Y/n]: y

com.google.Chrome permissions:
    ipc              network            cups                    pulseaudio
    wayland          x11                devices                 file access [1]
    dbus access [2]  bus ownership [3]  system dbus access [4]  tags [5]

    [1] host-etc, xdg-documents, xdg-download, xdg-music, xdg-pictures,
        xdg-run/dconf, xdg-run/pipewire-0, xdg-videos, ~/.config/dconf:ro,
        ~/.config/kioslaverc
    [2] ca.desrt.dconf, org.freedesktop.FileManager1,
        org.freedesktop.Notifications, org.freedesktop.secrets,
        org.gnome.SessionManager
    [3] org.mpris.MediaPlayer2.chromium.*
    [4] org.freedesktop.Avahi, org.freedesktop.UPower
    [5] proprietary


        ID                                  Branch Op Remote       Download
 1. [✓] org.freedesktop.Platform.GL.default 21.08  i  flathub      130.9 MB / 131.2 MB
 2. [✓] org.freedesktop.Platform.Locale     21.08  i  flathub      142.5 MB / 325.0 MB
 3. [✓] org.freedesktop.Platform.openh264   2.0    i  flathub        1.5 MB / 1.5 MB
 4. [✓] org.freedesktop.Platform            21.08  i  flathub      152.5 MB / 198.9 MB
 5. [✓] com.google.Chrome                   beta   i  flathub-beta  95.0 MB / 95.5 MB

Installation complete.
localhost:/home/bitwalk# 

Google Chrome の最初の起動では、下記のページが表示され、さらに警告ダイアログが表示されます。

Flatpak 版 Google Chrome を最初に起動した時に表示される画面

これはローカルの特定領域に書き込む権限がないという警告です。

警告ダイアログ

とりあえず、該当する .local/share/applications.local/share/icons(mkdir コマンドで作成後)に、chmod 766 で権限を付与しました。これが適切なアクセス権限になっているかどうかは自信がありません。🙇

.local/share/ 以下のアクセス権限

Google のアカウントで同期して、いつもの Google Chrome のブックマークにアクセスできるようになりました。

その他

sudo の利用

su コマンドでスーパーユーザになるのも良いのですが、sudo コマンドにすっかり慣れてしまったので、やはり sudo パッケージをインストールすることにしました。

localhost:~$ su
Password: 
localhost:/home/bitwalk# apk add sudo
fetch http://dl-cdn.alpinelinux.org/alpine/v3.15/main/x86_64/APKINDEX.tar.gz
fetch http://dl-cdn.alpinelinux.org/alpine/v3.15/community/x86_64/APKINDEX.tar.gz
fetch http://dl-cdn.alpinelinux.org/alpine/edge/community/x86_64/APKINDEX.tar.gz
fetch http://dl-cdn.alpinelinux.org/alpine/edge/testing/x86_64/APKINDEX.tar.gz
(1/2) Installing sudo (1.9.8_p2-r1)
(2/2) Installing sudo-doc (1.9.8_p2-r1)
Executing busybox-1.34.1-r6.trigger
Executing mandoc-apropos-1.14.6-r1.trigger
OK: 3168 MiB in 1075 packages
localhost:/home/bitwalk#

visudo コマンドで、sudoers の設定を編集します。

localhost:/home/bitwalk# visudo

編集中、下記が # でコメントアウトされている行を探し、# を外します。

%wheel ALL=(ALL) ALL

編集後、自分のアカウントを、グループ wheel に追加します。

localhost:/home/bitwalk# addgroup bitwalk wheel
localhost:/home/bitwalk#

再起動後、sudo コマンドが使えることを確認します。

まとめ

Alpine Linux はデスクトップ用途に特化していないので、デスクトップ用途で使おうとすると、追加の設定が必要で、慣れていないと面倒なようにも感じますが、それでも文書は良く整備されており、それに従ってインストールと設定をすれば、ちゃんとデスクトップ環境を利用できるようになります。

仮想環境で何回も繰り返し確認していると、やり方に慣れてきます。他のデスクトップ用途のディストロのインストーラに比べると確かに手間は掛かりますが、けっして煩雑なやり方ではありません。

GNOME は軽量なディスクトップ環境ではありませんが、その代わり、デスクトップ用途に必要なものが揃っています。日本語もロケールを設定してフォントをインストールしておけば、日本語変換システム (Anthy) をインストールするだけですぐに使えるようになります。さらに Flatpak を利用することにより、Linux ディストロに依らず、同じアプリを利用できるようになります。

極論を言えば、こうなると、もうどの Linux ディストロを使っても、デスクトップ用途では違いがなくなってしまいます。それでも、開発環境を用意するとなれば Linux のディストロによる違いが出てきます。その辺の違いを、もうすこし使いながら調べます。

参考サイト

  1. bitWalk's: Linux ディストロ探訪(27) 〜 Alpine Linux 〜 [2021-12-17]
  2. Installation - Alpine Linux
  3. Gnome - Alpine Linux
  4. Flatpak—the future of application distribution

 

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2021-12-26

定点観測:小容量USBメモリの価格と容量 2021-12-25

Linux のインストール用 ISO イメージを USB メモリに焼く(書き込む)ことが多いので、小容量 USB メモリで 1,000 円未満のものを探して買い求めています。その中で、Verbatim(バーベイタム)ブランドの USB メモリは値段が手頃で気に入っています。

家電量販店の店頭に並んでいる USB メモリで、小容量の USB メモリのブランドを決めて価格の変動を定点観測しようと思い立ったのは二年ぐらい前 [1]。当初は3ヶ月程度の間隔で価格を監視しようと考えていましたが、コロナ禍で足が遠のき、すっかり間隔が開いてしまいました。

その間に世の中の情勢は変化し、家電量販店で見かける最低容量の USB メモリの主流は、16GB とした方が良いかもしれないと感じています。しかし、定点観測の店舗で 8GB の USB メモリを見かけましたので、久しぶりに情報を追加します。

店 舗 ヨドバシカメラ マルチメディア川崎ルフロン
購入製品 Verbatim USBMC8GVR2
容 量 8GB
USB 規格 USB 2.0 & USB 1.1
購入日 2020-01-03 2021-12-25
価 格 968円 898円

8GB の USB メモリの容量を価格で割ったビット単価はあきらかに 16GB の USB メモリに劣りますが、だからと言って 16GB の USB メモリを買っても用途は変わらず、二倍の容量を活かせません。

※ この情報は、USB メモリの書込·読込速度のベンチマーク性能を重視している方にはまったく参考になりません。

参考サイト

  1. bitWalk's: 定点観測:小容量USBメモリの価格と容量 2020-01-03 [2020-01-03]
  2. ヨドバシ.com - Verbatim バーベイタム USBMC8GVR2 [USBメモリ 8GB Win/Mac対応 レッド] 通販【全品無料配達】

 

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2021-12-24

HP Stream 11-ak0009TU を買ってしまいました

次に買う格安 PC は Windows 11 がプリインストールされているものにしようと決めていたのですが、Windows 10S がインストールされている PC をまた買ってしまいました。29,800 円で買った HP Stream 11(型番: 1W4Z1PA-AAAX)です。HP のサイトによると、エントリーモデルG2 11-ak0009TU というモデル名のようです [1]

Fedora Linux 35 をインストールした HP Stream 11-ak0009TU

実は一年半ほど前、Amazon.jp で HP Stream 11-ak0006TU(税込 29,500 円)を買っているのです [2]。なぜ同じシリーズの PC を再び買ったのか?それは CPU がちょろっとバージョンアップ(Intel® Celeron® N4000Intel® Celeron® N4020)されていて、ほぼ同じ価格だったことが大きいです。それに、HP Stream 11 はキーボードが使いやすくて気に入っているということもあります。

コロナ禍でリモートワークが増え、商機があるとみて CPU の性能を少し上げてシリーズを延命させたのでしょうか。この PC の存在は知っていましたが、少し値段が高くなっていたので購入は見送っていました。しかし、ふと見た Amazon.jp のタイムセールで 30,000 円を切っていたので、ついにポチッと購入してしまったのでした。どうやら 30,000 円を切ると衝動買いのスイッチが入ってしまうようです。😅

ベンチマーク

クロスプラットフォーム対応のベンチマークプログラム、Geekbench 5 で CPU のベンチマークを計測しました。上段が今回買った 11-ak0009TU、下段が昨年買った 11-ak0006TU の結果です。

Geekbench 5 によるベンチマーク (Windows 10 Home)
#NamePlatformArchitectureSingle-core ScoreMulti-core Score
11687212 HP HP Stream Laptop 11-ak0xxx
Intel Celeron N4020 1093 MHz (2 cores)
Windows 64 x86_64 465 843
2771059 HP HP Stream Laptop 11-ak0xxx
Intel Celeron N4000 1093 MHz (2 cores)
Windows 64 x86_64 437 702

個人用途の PC では Windows 10 に興味がないので、ベンチマークを取った後、Fedora Linux をインストールしてしまいました。記録用にこちらもベンチマークを取りました。

Geekbench 5 によるベンチマーク (Fedora Linux 35)
#NamePlatformArchitectureSingle-core ScoreMulti-core Score
11690163 HP HP Stream Laptop 11-ak0xxx
Intel Celeron N4020 2800 MHz (2 cores)
Linux 64 x86_64 501 921
10850407 HP HP Stream Laptop 11-ak0xxx
Intel Celeron N4000 2600 MHz (2 cores)
Linux 64 x86_64 447 734

ゲーム用などの高性能な PC と比べれば、ゴミみたいなベンチマークのスコアなのでしょうが、それでもじわりとスコアが良くなっています。

昨年買った 11-ak0006TU は、Alpen Linux をインストールして使い始めていますが [3]、今回買った 11-ak0009TU の方は Fedora Linux 35 Workstation です。格安 PC マニアにとって、ちょっと贅沢な気分を味わっています。

「非力な CPU を搭載した低価格で貧弱な PC で Linux をどこまで使いこなせるか」をテーマに、我が道を突き進みます。😄

参考サイト

  1. HP Stream 11-ak0000 シリーズ
  2. bitWalk's: HP Stream 11-ak0000 を購入 [2020-06-26]
  3. bitWalk's: Alpine Linux でミニマリストを愉しむ [2021-12-22]

 

 

格安 PC について、大変否定的な見解のビデオです。

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2021-12-22

Alpine Linux でミニマリストを愉しむ

Alpine Linux は、muslBusyBox をベースとした Linux ディストリビューションです。セキュリティ・シンプルさ・リソース効率を重視するパワーユーザー向けに設計されています。Alpine Linux では grsecurity / PaX を適用した Linux カーネルを使用しており、全てのユーザ空間バイナリがスタックスマッシング保護 (stack-smashing protection, SSP) 付きの位置独立実行ファイル (PIE) としてコンパイルされています。

Wikipedia より引用、編集
Alpine Linux をインストールした HP Stream 11

実機にインストール

本ブログ記事 [1] にまとめたインストール方法にしたがって、古いテスト機に Alpine Linux をインストールをしてみました。インストール時に WiFi を設定できるのかが判らなかったので、念の為、有線ネットワークを USB に変換して接続した上のインストールを始めました。幸い、WiFi のデバイスが認識されて、インストール時に WiFi の設定ができてしまいました。

Alpine Linux インストール時の WiFi 設定

デスクトップ環境は、仮想マシンでインストール実績がある Xfce4 にしました。

日本語入力ができるようになるまで設定を進めましたが、端末エミュレータ以外、アプリがインストールされていないので、とりあえず下記をインストールしました。

ちなみに参考サイト [2] に、各国言語対応させる方法が説明されています。たしかに、環境変数 LANG を ja_JP.UTF-8 にして説明されている通りに処理すると Xfce4 のメニュー表示が日本語に変わるので、さらに快適に使えそうです。しかし、残念ながら自分の環境では Anthy が働かなくなってしまいました。そういうわけで、原因が判るまでは、しばらく C.UTF-8 のままで使います。

ストレージが 64GB しかない環境でも、余計なアプリケーションがインストールされていなければ快適に使えそうです。しばらくは用途を開拓します。

参考サイト

  1. bitWalk's: Linux ディストロ探訪(27) 〜 Alpine Linux 〜 [2021-12-17]
  2. Installation - Alpine Linux

 

 

Alpine Linux をコンテナで使う話題です。

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