[AlmaLinux 9] xrdp の設定

2023-12-11 公開

リモートデスクトッププロトコル (RDP) は、ネットワーク接続を介して別のコンピュータに接続するためのグラフィカルインターフェースをユーザーに提供するプロトコルで、Microsoft 社によって開発されました。Unix 系 OS 用のオープンソースの RDP サーバには、FreeRDP, ogon project, xrdp などがあります。このようなサーバーに接続するには、Windows Remote Desktop Connection クライアントを使うことができます。

Wikipedia より抜粋、修正
今回のテーマ

RDP は Windows 間の接続ばかりでなく、Windows クライアントから Linux への接続にもオープンソースの実装を利用して接続することができます。xrdp はオープンソースの実装のひとつです。これによって Windows のリモートディスクトップのように Linux の xrdp サーバーに接続して、Windows 上で Linux のデスクトップを扱うことができます。

本記事は AlmaLinux 9 で xrdp サービスを使えるようにする手順をまとめました。

--- OUTLINE ---

xrdp をインストールおよび設定をする OS は下記のとおりです。

OS AlmaLinux 9.3 (Shamrock Pampas Cat) x86_64

AlmaLinux を xrdp サーバーに設定する

EPEL リポジトリの利用

xrdp は AlmaLinux のデフォルトのパッケージには含まれていません。xrdp を利用するためには、外部レポジトリの EPEL (Extra Packages for Enterprise Linux) [1] を利用します。

EPEL (Extra Packages for Enterprise Linux) は、Fedora プロジェクトの EPEL SIG (Special Interest Group) で作成、維持、管理されている、RHEL (Red Hat Enterprise Linux) とクローン向けの追加パッケージリポジトリです。

EPEL パッケージは Fedora をベースに作成されていますが、RHEL(あるいはその互換ディストロ)のパッケージと競合したり、置き換えたりすることはありません。なお、EPEL SIG の活動はコミュニティによって維持されているため、商業的(コマーシャル)なサポートは提供されていません。

まず、AlmaLinux 9 向けの EPEL を利用するためのパッケージをインストールします。

AlmaLinux 9 向けの epel-release をインストール
[bitwalk@almalinux ~]$ sudo dnf install -y epel-release
[sudo] bitwalk のパスワード:
メタデータの期限切れの最終確認: 0:07:26 前の 2023年12月10日 20時12分11秒 に実施しました。
依存関係が解決しました。
================================================================================
 パッケージ            Arch            バージョン         リポジトリー    サイズ
================================================================================
インストール:
 epel-release          noarch          9-5.el9            extras           18 k
    :
    :
    :
完了しました!
[bitwalk@almalinux ~]$

xrdp と tigervnc-server をインストール

xrdp と tigervnc-server をインストールします。

xrdp と tigervnc-server のインストール
[bitwalk@almalinux ~]$ sudo dnf install -y xrdp tigervnc-server
Extra Packages for Enterprise Linux 9 - x86_64  2.0 MB/s |  20 MB     00:09    
メタデータの期限切れの最終確認: 0:00:18 前の 2023年12月10日 20時20分04秒 に実施しました。
依存関係が解決しました。
================================================================================
 パッケージ                 Arch      バージョン             リポジトリー サイズ
================================================================================
インストール:
 tigervnc-server            x86_64    1.13.1-2.el9           appstream    220 k
 xrdp                       x86_64    1:0.9.23.1-1.el9       epel         460 k
依存関係のインストール:
 dbus-x11                   x86_64    1:1.12.20-8.el9        appstream     24 k
 imlib2                     x86_64    1.7.4-1.el9            epel         225 k
 tigervnc-license           noarch    1.13.1-2.el9           appstream     16 k
 tigervnc-selinux           noarch    1.13.1-2.el9           appstream     25 k
 tigervnc-server-minimal    x86_64    1.13.1-2.el9           appstream    1.1 M
弱い依存関係のインストール:
 xrdp-selinux               x86_64    1:0.9.23.1-1.el9       epel          13 k
    :
    :
    :
完了しました!
[bitwalk@almalinux ~]$

サービスの起動

xrdp サービスを起動し、さらに OS 起動時に自動実行させるようにしておきます。

xrdp サービスの起動
$ sudo systemctl start xrdp
$ sudo systemctl enable xrdp
Created symlink /etc/systemd/system/multi-user.target.wants/xrdp.service → /usr/lib/systemd/system/xrdp.service.
$ 

ファイヤーウォールの設定

リモートデスクトップ接続に使用する TCP ポート 3389 がファイヤーウォールを通るように設定します。

ファイヤーウォールの設定
$ sudo firewall-cmd --permanent --zone=public --add-port=3389/tcp
success
$ sudo firewall-cmd --reload
success
$ 

Windows 11 からリモート接続

xrdp サーバへの接続を確認した Windows PC は下記のバージョンを使いました。

OS Windows 11 Home 23H2, build 22631.2792 x64 ベース

Windows 11 の PC から RHEL の xrdp サーバー (192.168.0.34) へリモート接続します。

Windows から xrdp サーバー (192.168.0.34) へリモートログイン (1)

すると下記のようなログイン画面が表示されますので、xrdp サーバーに設定されているアカウントでログインします。

Windows から xrdp サーバー (192.168.0.34) へリモートログイン (2)

無事にログインできました。

リモートログイン後の画面

参考サイト

  1. EPEL - Fedora Project Wiki

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