2020-09-05

MUGA ストイック PC3 活用事例

ドン・キホーテの「MUGA ストイック PC3」を買ったことをブログ記事にまとめました [1]。しかし、レビュー記事を公開されている諸氏のような素晴らしい記事を書くことはとてもできない、ということに気が付きました。

考えてみれば当たり前です。自分はどちらかといえばマニアとか変態とか呼ばれている側にいると思うからです。自分は、チープな PC を買っては Linxu をインストールして遊んでいますが、唯一、自宅内で Windows マシンとして使っているのがこの「MUGA ストイック PC3」なのです(会社支給のノート PC は除く)。

※ 先代の「MUGA ストイック PC2」は自宅内唯一の Windows マシンの座を新機に明け渡し、すでに elementary OS (Linux) がインストールされています。😁

それなら、偏った使い方かもしれないけど、格安で非力な PC をこんな感じで設定して活用している、という事例紹介をすることにします。

ストイックな利用もいいもんだ

ストイックとは、自身を厳しく律し、禁欲的に己を持する、という意味のことです。

非力な PC だと、どんな用途にでも使える、というわけにはいきませんが、専業だとそれなりに使えます。もともとゲームをすることを想定していないので、PC に求めるスペックはそれほど高くはありません。自宅では Linux をメインに使っていますので、この PC を主に Linxu サーバへリモートデスクトップ接続して使いたいと考えていました。したがって、卓上で使うことがほとんどで、外に持ち出すことは無い、という状況を想定しています。

リモートデスクトップ

我が家には、家庭内 LAN 内で常時稼働させている Linux サーバーが一台あります。主目的は、毎日決まった時刻にインターネットからデータをダウンロードして処理をさせるためですが、常時稼働させる代わりに、消費電力をなるべく抑えたいので、非力な CPU を搭載したファンレスの小さい弁当箱のようなミニ PC を使っています。

ディスプレイもキーボードも付けていないので、Windows からリモートデスクトップ接続できると嬉しいのです。

こんな感じで接続しています。

もっとも、最近では Cockpit という Web 上で動作する Linux の管理ツールの Web Console を利用するようになったので、どうしても GUI でなければ、という案件以外はリモートデスクトップで接続する必要性は少なくなってきています。😅

Samba の共有ドライブを使う

先述した常時稼働の Linux サーバは、データサーバとしても使っています。Windows PC とファイル共有できるよう Samba を稼働させて、Windows PC 側からは自由にアクセスできるようにしています。ファイルの保存は、ここを利用するようにしておけば問題はありません。

Windows からはネットワークドライブとしてマウントして利用します。ここでは Z ドライブにマウントして使っています。

Z ドライブ (\\192.168.0.25\bitwalk)

なお、クラウドの Microsoft OneDrive も活用していることは言うまでもありません。

Microsoft OneDrive

Google Chrome をインストール

先代の「MUGA ストイック PC2」では、ストレージ容量が 32GB しかなく、C ドライブにしかインストールできない Google Chrome の使用は避けたほうがいいと考え、Firefox を SD カード(D ドライブ)へインストールして使っていました。今度の「MUGA ストイック PC3」にはストレージが倍の 64GB ありますので、そこまでストイックにならなくともよいだろうと Google Chrome をインストールしました。

Microsoft Edge が嫌いで使いたくないということではなく、C ドライブの容量にいくぶん余裕ができたので、使い慣れたブラウザの方がいいというのが一番の理由です。

SD カードを挿せば…

SD カードを挿せば、D ドライブになり、ここにアプリをインストールすれば用途が広がります。まあ、動作速度的には快適ではないかもしれませんが、動けば用は足りるのです。

ストイックに使う、でも利用できるものは最大限に利用すべし、です。😉

先代の「MUGA ストイック PC2」からの使いまわしですが、SDXC 128GB の SD カードを NTFS にフォーマットし直して使っています。

右図は、「MUGA ストイック PC3」の右側側面にある SD カードスロットに SD カードを挿入した状態の写真です。

SD カードの端が飛び出していません。SD カードを挿しっぱなしで使う場合には、よい造りだと言えます。逆に、SD カードの出し入れが厄介なので、頻繁に SD カードを抜き差しする用途には向いていないと思われます。

下記は、「MUGA ストイック PC3」の現在のドライブ一覧です。C ドライブは 64GB になって余裕ができましたが、それでもアプリのインストールは、可能な場合は D ドライブ(SD カード)にするようにして、ファイルやデータは共有ドライブを使うようにしています。

MUGA ストイック PC3 で使用しているドライブ一覧

WPS Office

WPS Office は、中国のソフト開発販売会社金山軟件の合弁会社であるキングソフト株式会社のオフィススイート製品です。Microsoft Office に類似したユーザインタフェースと操作性、Microsoft Officeとの高いファイル互換性が特徴です。

Wikipedia より引用・編集

WPS Office は、Windows や MacOS だけでなく、Linux にも対応しています。従来、Linux 上で Microsoft Office で作成したファイルを読み込むときに LibreOffice を使っていましたが、あるとき WPS Office で PowerPoint のファイルを開いたときに、オリジナルの PowerPoint と似たインターフェイスと操作性にとても驚きました。Linux を使っていても Microsoft Office で作成したファイルを読み込みたい場面があるので、Linux 上でも利用できる互換アプリケーションとして注目している一つです。

MUGA ストイック PC3 に付属していた WPS Office ライセンスカードに記載されていた「プログラムダウンロード・インストール方法」に従い、プログラムをダウンロードして D ドライブにインストールしました。

Microsoft のサイトにあった PowerPoint のサンプル(下記)をダウンロードして、WPS Presentation で読み込んだ例を下記に示しました。

使ってみた感じは悪くありません。しばらく使ってみて、気付いたところがあればブログ記事にまとめます。

GIMP

GIMP, GNU Image Manipulation Program は、GNU GPL の下で配布されているビットマップ画像編集・加工ソフトウェア(ペイントソフト)です。

Wikipedia より引用・編集

簡単な画像加工しかしませんが、Linux 上で使い慣れた GIMP が Windows でも利用できるので、下記からダウンロードして D ドライブにインストールして使っています。

サンプル用に、著作権フリーの画像をインターネットで探してダウンロードして読み込んでみました。

Visual Studio Code

メモ帳でテキストファイルを編集して共有ドライブに保存、Linux 側で読み込むと文字化けしていたり改行コードが違っていたりと面倒です。Visual Studio Code は Linux 版もあるので、ちょっとしたテキストファイルの編集にも Visual Studio Code を使うようになってしまいました。

等幅フォントの追加

読みやすい等幅フォントを使いたいので、Ricty Diminished フォントを下記からダウンロードして、C:\Windows\Fonts へコピーしました。主にプログラムのコードを表示する際に使用します。

MSYS2 によるプログラミング環境

MSYS2 をインストールして Windows 上でプログラミングできる環境を整えて、Linux 上で開発したプログラムを Windows 上でも動作するか確認するために使っています。

下記に MSYS2 についてまとめました(https://www.msys2.org/ の抄訳です)。

MSYS2 とは

MSYS2 は、Windows ネイティブのソフトウェアをビルド、インストール、実行するための使いやすい環境を提供するツールとライブラリのコレクションです。MSYS2 は、Cygwin をベースにしており、下記のような Unix 的な環境を提供しています。

  • mintty - 端末エミュレータ
  • bash - Unix シェル
  • gitsubversion - バージョン管理システム
  • tarawk のようなツール
  • autotools のようなビルドシステム

MSYS2 の目的は Windows ネイティブソフトウェアのためのビルド環境を提供することです。

MSYS2 は、GCC, mingw-w64, CPython, CMake, Meson, OpenSSL, FFmpeg, Rust, Ruby などの最新のネイティブビルドを提供しています。

パッケージのインストールを容易にし、パッケージを更新し続けるために、Arch Linux が使っている Pacman と呼ばれるパッケージ管理システムを採用しています。パッケージリポジトリには 1800 個以上のビルド済みパッケージがあります。

MSYS2 のダウンロードは下記からできます。本機の設定では msys2-x86_64-20200903.exe をダウンロードして D ドライブにインストールしています。

自分の場合、Python (PyGObject) と Vala のプログラミング(の Windows 上での確認)をしたいので、下記のように追加のパッケージをインストールしています。

$ pacman -Syu
$ pacman -S git mingw-w64-x86_64-toolchain
$ pacman -S mingw-w64-x86_64-gtk3 mingw-w64-x86_64-python3 mingw-w64-x86_64-python3-gobject
$ pacman -S mingw-w64-x86_64-vala
$ pacman -S mingw-w64-x86_64-meson

サンプルの実行例を示しました。コンパイル速度は遅いですが、動作確認ぐらいには十分使えます。

ウィルス対策をどうするか?

このような格安 PC の場合、どこまでウィルス対策に費用をかけるか、悩ましい問題です。実は先代の「MUGA ストイック PC2」では、ウィルス対策用のソフトウェアをインストールしていませんでした。しかしインターネットに日常的にアクセスするので、それではあまりに不用心です。とりあえず無料のツールを使ってスキャンしておき、本運用をどうするかは検討課題としました。

上記のうち、トレンドマイクロの無料ツールを使った例を紹介します。

まとめ

こんなに偏った使い方を紹介しましたが、使い方は人それぞれですので、少しでも参考になれば幸いです。

なお、本ブログ記事は、敢えて「MUGAストイックPC3」で作成しました。先代のキーボードは、タイピング時に筐体が撓んでペコペコするような感覚があって、とても残念に感じていたのですが、本機ではそれを感じることなく快適に使えました。

Google Chrome の動作がワンテンポ遅いとか、アプリの起動が遅いとか、文句を言い出せばきりがありませんが、不満を解消するために必要なコスト(= 高価な PC を買うこと)を考えると、それでもコスパの良い買い物をしたと思っています。もしも突然動かなくなれば、前言撤回しなければなりませんが、そうならないことを祈っています。😅

最後に、本ブログ記事がカバーできていない、一般的な使い方をしっかりレビューしている記事をひとつ、下記に紹介します。

参考サイト

  1. bitWalk's: ドンキの MUGA ストイック PC3 を買いました [2020-09-04]
  2. MUGAストイックPC3|家電|商品紹介|ドン・キホーテのプライベートブランド(PB)「情熱価格」|驚安の殿堂 ドン・キホーテ
  3. 【2020】厳選!Windows 10のおすすめフリーソフト&必携アプリまとめ! | enjoypclife.net [2020-03-26]

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