2022-01-28

PySide6: QProgressDialog と QThread

PySide (Qt for Python) は、Qt(キュート)の Python バインディングで、GUI などを構築するためのクロスプラットフォームなライブラリです。配布ライセンスは LGPL で公開されています。最新のバージョンは Qt6 に対応した PySide6(記事執筆時点で 6.2.2.1)です。

大きなファイルを読み込むときや、時間がかかる処理をしている時、GUI が反応しなくなります。自分用にちゃちゃっと作る GUI プログラムではそれでも我慢できますが、他の人も利用するようになったら、ちとダサいです。プログラムが固まると苦情を受けること必至です。ひと手間かけてスレッドで処理を分ければいいのですが、結局のところ、処理が終わるまでは他の処理をできなくして、進捗だけ表示させておけば良い場合が多いです。

そんなとき、QProgressDialog を利用すれば、進捗ダイアログで表示させ modal にしておけば、進捗を表示する上、親ウィンドウの操作ができなくなって便利です。

本記事では、下記の OS 環境を使用しています。

Fedora Linux 35 Workstation x86_64

まずは、ボタンをクリックしてダミーのタスクを実行し、その進捗を表示させるサンプルです。

qt_progressdialog.py の実行例
qt_progressdialog.py

一方、進捗を測る数字を取れない場合もあります。そんなときは、QProgressDialog の setRange メソッドで (0, 0) としておけば、進捗に関係なく進捗バーが動いているようになります。

qt_progressdialog_2.py の実行例
qt_progressdialog_2.py

QProgressDialog のダイアログ画面では、デフォルトでキャンセルボタンが表示されます。今回は良いサンプルを用意できなかったので、表示しないようにしてしまいましたが、サンプルを工夫できれば、あらためて紹介します。

参考サイト

  1. QProgressDialog — Qt for Python
  2. QThread — Qt for Python

 

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2022-01-24

Fedora Linux で利用できるデスクトップ環境

Fedora Linux は Red Hat 社が支援するコミュニティ Fedora Project で開発されているディストリビューションで、最新の技術を積極的に取り込むことで知られています。また Fedora Linux の開発成果が、後にリリースされる Red Hat Enterprise Linux, RHEL に取り込まれています。Fedora Linux は、おおむね春と秋の年二回の頻度で新しい版がリリースされています。

今回のテーマ

Fedora Linux では、Workstation 版で GNOME がデスクトップ環境として採用されていますが、他のデスクトップ環境も Spins [1] として iso イメージが公開されており、インストールしてすぐ利用できるようになっています。

一方、Workstation 版をインストールした後でもデスクトップ環境を GNOME から切り替えることができます。本記事では Fedora Linux で利用できるデスクトップ環境を紹介します。

OUTLINE

デスクトップ環境を選択できる自由

Fedora Linux では rpm パッケージをインストールするなどの管理に dnf コマンドを利用でしていますが、dnf では単体パッケージの他にグループ単位でパッケージのインストールおよび削除を扱うことができます。

本記事では下記のバージョンの Fedora Linux を使って説明を進めます。

Fedora Linux 35 x86_64

利用可能なグループの一覧を出力するには、dnf group list とタイプします。

[bitwalk@fedora ~]$ sudo dnf group list
   :
   :
利用可能な環境グループ:
   Fedora Custom Operating System
   最小限のインストール
   Fedora Server Edition
   Fedora Cloud Server
   KDE Plasma デスクトップワークスペース
   Xfce デスクトップ
   LXDE デスクトップ
   LXQt Desktop
   Cinnamon デスクトップ
   MATE デスクトップ
   Sugar デスクトップ環境
   Deepin Desktop
   開発環境とクリエイティブワークステーション
   Web サーバー
   インフラサーバー
   基本的なデスクトップ環境
   i3 desktop
インストール済みの環境グループ:
   Fedora Workstation
インストール済みのグループ:
   Container Management
   LibreOffice
利用可能なグループ:
   :
   :
[bitwalk@fedora ~]$ 

グループ単位でインストールするには、下記のようにタイプします。

$ sudo dnf group install グループ名

デスクトップ環境を追加しても、ログイン時に表示される画面 (GDM) は変わりません。追加のデスクトップ環境をインストール、再起動した後のログイン時に画面右下に表示される アイコンをクリックして、ログイン後のデスクトップ環境を切り替えます。

GDM でのデスクトップ環境の切り替え

なお、グループ単位でパッケージをアンインストールするには下記のようにタイプします。

$ sudo dnf group remove グループ名

上記グループのリストで、デスクトップ環境に関係するグループに黄色の下線を付けました。それぞれ簡単に紹介します。[基本、アルファベット順]

GNOME

GNOME (/ɡəˈnoʊm/)は、Wayland あるいは X Window System 上で動作するデスクトップ環境、またはその開発プロジェクトです。KDE と並んで、広く使われています。ツールキットには GTK を採用しています。GNU プロジェクトの一部であり、ライセンスについては、GNOME ライブラリは LGPL、アプリケーションは GPL になっています。

Wikipedia より引用、編集

Fedora Linux の標準のデスクトップ環境です。Red Hat Linux の時代から現在の Fedora Linux および Red Hat Enterprise Linux まで、GNOME は一貫して標準のデスクトップ環境になっています。

GNOME 41.3
GNOME プロジェクトサイト

Cinnamon

Cinnamon は、GNOME 3 をベースとしたデスクトップ環境で、2011 年に初版がリリースされました。Cinnamon のプロジェクトは元々 GNOME Shell をフォークすることで、単なるグラフィカルシェルとして開始されましたが、Cinnamon 2.0 で固有のデスクトップ環境となりました。Cinnamon は元々 Linux Mint のために開発されましたが、時が経つにつれ他の Linux ディストリビューションへも広く普及するようになりました。

Wikipedia より引用、編集

GNOME 3 の GNOME Shell を受けれず、Linux Mint の従来のデスクトップスタイルを維持するために GNOME Shell をフォークして開発されているデスクトップ環境です。

$ sudo dnf group install "Cinnamon デスクトップ"
Cinnamon 5.2.7
Cinnamon プロジェクトサイト

Deepin

Deepin デスクトップ環境 (DDE) は、Linux ディストロ Deepin に搭載されている、Qt を利用した独自のデスクトップ環境です。Deepin は中国に拠点をおく Wuhan Deepin Technology Co., Ltd.(武汉深之度科技有限公司)が開発しています。

Deepin デスクトップ環境のバージョン番号はどれになるのかがよく判らなかったので、deepn-desktop パッケージのバージョン番号を付記しました。ちなみに Deepin Community Edition 20.3 では、deepin-desktop-base のバージョンが 2021.11.08-apricot となっています。

$ sudo dnf group install "Deepin Desktop"
deepin-desktop 5.2.24

なお、Deepin デスクトップ環境をしばらく試用していると、画面下のパネルが表示されなくなってしまいました。Deepin デスクトップ環境を気に入り、デスクトップ環境重視で Linux を使いたい場合は Deepin OS の導入をオススメします。

Deepin プロジェクトサイト

i3

i3 は X 上で動作する動的タイル型ウィンドウマネージャの一つです。 wmii の修正かつ後継を念頭に置き、“Do What I Mean. Good Docs. Clean Code. Sounds good?(直感的な操作。優良な手引き。簡潔なソースコード。魅力的だろ?)” という理念を掲げています。

Wikipedia より引用、編集

タイル型のウィンドウマネージャは全く使い慣れておらず、スクリーンショットのアプリを操ることができないので、GNOME Boxes 上に Fedora Linux Workstation 35 をインストールしてから、i3 デスクトップ環境をインストールして、 GNOME Boxes の機能でスクリーンショットを取っています。

$ sudo dnf group install "i3 desktop"
i3 4.20,1
i3 プロジェクトサイト

KDE Plasma

KDE Plasma 5 は、第5世代の KDE デスクトップ環境です。KDE Plasma 5 は KDE Plasma 4 の後継で、2014 年 7 月 15 日に最初のバージョンがリリースされました。Breeze と呼ばれる新たなデフォルトテーマが採用され、デバイス間での連携の向上などが行われました。グラフィカルインタフェースはハードウェアアクセラレーションに OpenGL を利用する QML に完全に移行し、性能の改善と消費電力の削減が達成されました。

Wikipedia より引用、編集

KDE Plasma は(Fedora Linux の開発成果を製品にした)Red Hat Enterprise Linux 7.5 までは GNOME と並んでデスクトップ環境の選択肢でしたが、7.6 では非推奨になりました。しかしながら 8 (8.5) になった現在でも、KDE Plasma のみはグループ環境として利用できるようになっています。

$ sudo dnf group install "KDE Plasma デスクトップワークスペース"
KDE Plasma 5.23.4
KDE プロジェクトサイト

LXDE

LXDE (Lightweight X11 Desktop Environment) は UNIX および Linux や BSD のような POSIX プラットフォーム上で動作する、GPL 下で配布されるオープンソースのデスクトップ環境です。ミニノート・サブノートのように比較的処理能力の低いパソコンでもスムーズに動くように設計され、「省エネ」且つ「高速に動く」デスクトップ環境のソリューションであるとされています。

Wikipedia より引用、編集

2011 年 5 月 24 日にリリースされた Fedora 15 で GNOME 3 が導入されました。当時、デスクトップ環境の変化についていけなかったので、しばらく LXDE に切り替えて利用していた時期があります。問題なく使えていたのですが、いつまで経っても 1.0 がリリースされないことや、LXQt の分離などがあって、徐々に新しい GNOME を使うことが多くなり、今ではもっぱら GNOME ばかりになってしまいました。

$ sudo dnf group install "LXDE デスクトップ"
LXDE 0.99.2

LXQt

LXQt は完全なデスクトップ環境の提供を目的とした、開発中のソフトウェアパッケージのバンドルです。LXQt は LXDE と Razor-qt の両プロジェクトを統合して作られました。

Wikipedia より引用、編集

Qt ツールキットベースの軽快なデスクトップ環境に興味を持ち、Fedora で利用できるので使おうとした時期はあります。当時は日本語入力の設定がうまくできなくて利用を断念した記憶があります。現在の Fedora Linux 35 で確認したところ、GNOME で使っていた Ibus の変換エンジンは ⊞ Win + SPACE で切り替えて利用できました。

$ sudo dnf group install "LXQt Desktop"
LXQt 0.17.0
LXQt プロジェクトサイト

MATE

MATE (/ˈmate/) は GNOME 2 のコードからフォークされたデスクトップ環境です。MATE という名称は、マテ茶とその原料となることで知られる南米の亜熱帯地域原産の植物イェルバ・マテに由来します。名称変更は GNOME 3 のコンポーネントとの競合を防ぐために行われました。

Wikipedia より引用、編集

MATE (/ˈmɑːteɪ/) と名前を変えましたが、GNOME 2 のデスクトップスタイルを踏襲する事実上の後継です。ただし、現在のバージョンでは GNOME 3.x のコンポーネントを多く利用しています。

$ sudo dnf group install "MATE デスクトップ"
MATE 1.26
MATE プロジェクトサイト

Sugar

Sugar は、アメリカ合衆国マサチューセッツ州ボストンに本拠を持つ Sugar Labs が開発する、デスクトップ環境です。主に OLPC XO-1 などの、教育用パーソナルコンピューター向けに開発されています。

Wikipedia より引用、編集

以前の Fedora Linux では使えた記憶があるのですが、下記のようにインストールしても GDM が正常に起動しませんでした。念の為、Spins の iso イメージを仮想マシンにインストールしようとしましたが、こちらは正常にログインできませんでした [3]

$ sudo dnf group install "Sugar デスクトップ環境"
Sugar プロジェクトサイト

Xfce

Xfce は、X Window System 上で動作するデスクトップ環境の一つです。豪華な見た目と簡単な使用感を保ちながら、軽量・高速なデスクトップ環境を目指しています。ライセンスは各コンポーネントにより、GPL、LGPL または BSD ライセンスになっています。

Wikipedia より引用、編集

現在の Xfce 4.16 の GUI コンポーネントはは GTK3 を利用しています。GNOME や KDE と並んで、いやそれ以上に多くの Linux ディストリビューションに採用されているデスクトップ環境です。

$ sudo dnf group install "Xfce デスクトップ"
Xfce 4.16
Xfce プロジェクトサイト

まとめ

Fedora Linux で利用できるデスクトップ環境は、標準の GNOME をはじめとして、Fedora のロゴや壁紙の追加以外はあまり手を加えられていないように見受けられます。

コテコテにカスタマイズされたデスクトップ環境も素晴らしいですが、同じデスクトップ環境を長く使い続けるにあたって利用しているデスクトップ環境を知るには、Fedora Linux で標準のデスクトップ環境を変えて使ってみるのも一興ではないでしょうか。

参考サイト

  1. Fedora Spins
  2. Red Hat Enterprise Linux 7.6公開 - KDE、RHEL 7.6から非推奨に | TECH+ [2018-11-07]
  3. 1895184 – Sugar SOAS Fedora 33 GA spin is broken... autologin not working, no liveuser no root login on text console [2020-11-05]

 

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2022-01-23

Amazon で買った ASUS L410MA

Amazon.jp で 29,980 円の ASUS L410MA を買ってしまいました。解像度 1,920×1,080、14 インチのディスプレイにこの値段ということで飛びついてしまったのですが、もうビョーキです。やっぱり 30,000 円を切ると衝動買いのスイッチが入ってしまうようです。😅

ASUS の格安 PC というと、Eee PC(日本では 2008 年に発売)を思い浮かべてしまう世代なのですが、初めて ASUS のノート PC を買ったのは Eee PC のブームがとっくに終わった 2015 年のことでした [1]。当時 35,000 円ちょっとの価格で、Celeron N2830 という貧弱な性能の CPU を搭載した代物でしたが、4GB の RAM に 500GB の HBB 搭載ということで、そのコストパフォーマンスには満足していました。

今回買った PC は ASUS のものでは三台目になります。

ブランドASUS
製品名L410MA-EK489RA
システムWindows 10 Pro Education 64ビット
CPU ブランドIntel® Celeron N4020
RAM4GB DDR4-2400
ストレージ64GB eMMC
ディスプレイサイズ14 型ワイド TFT カラー液晶
解像度1,920 x 1,080
通信WiFi 2.4G 802.11a/b/g/n/ac
Bluetooth® 5.0
入出力ポートUSB3.1 (Type-C/Gen1) x 1、USB3.0 x 1、USB2.0 x 1、HDMI
SD カードスロット microSDXC/microSDHC/microSD
3.5mm ヘッドフォンジャック, DC(電源)
カメラ0.3MP
電源AC アダプターまたはリチウムイオンバッテリー(3 セル)
消費電力消費電力:最大約33W
エネルギー消費効率:10 区分 13.1kWh / 年 (A)
サイズ幅 325.4mm x 奥行き 217.4mm x 高さ17.95mm
重量約 1.37kg

この手の格安ノート PC は、Linux ディストロの評価用途なのですが、まずは、いつものように Fedora Linux をインストールして動作確認をしています。

Fedora Linux 35 をインストールした ASUS L410MA-EK489RA
Fedora Linux 35 で利用できる AUS L410MA の機能(上から順に優先度が高い)
WiFi 幸い、注目している機能はどれも問題なく動作しました。
Bluetooth
画面輝度調整
オーディオ
カメラ
バッテリー残量

NumberPad を使えるようにする

NumbewrPad タッチパッドは、タッチパッド上のテンキー機能です [2]。タッチパッドをテンキーに兼用させるとはおもしろいアイデアですが、残念ながら自分にはどうでも良い機能です。しかし、せっかくある機能ですので、Linux で使えるかどうか確認しました。

下記の GitHub のサイトの情報を利用させていただきました。

まず、必要なパッケージをインストールします。

[bitwalk@fedora ~]$ sudo dnf install libevdev python-libevdev i2c-tools git
[sudo] bitwalk のパスワード:
メタデータの期限切れの最終確認: 1:54:02 時間前の 2022年01月22日 15時32分08秒 に実施しました。
パッケージ libevdev-1.12.0-1.fc35.x86_64 は既にインストールされています。
パッケージ git-2.34.1-1.fc35.x86_64 は既にインストールされています。
依存関係が解決しました。
================================================================================
 パッケージ              Arch          バージョン           リポジトリー  サイズ
================================================================================
インストール:
 i2c-tools               x86_64        4.3-1.fc35           fedora         70 k
 python3-libevdev        noarch        0.9-5.fc35           fedora         40 k
依存関係のインストール:
 libi2c                  x86_64        4.3-1.fc35           fedora         22 k

トランザクションの概要
================================================================================
インストール  3 パッケージ

ダウンロードサイズの合計: 133 k
インストール後のサイズ: 429 k
これでよろしいですか? [y/N]: y
パッケージのダウンロード:
(1/3): libi2c-4.3-1.fc35.x86_64.rpm             120 kB/s |  22 kB     00:00    
   :
   :
完了しました!
[bitwalk@fedora ~]$

su コマンドで、i2c を有効にします。

[bitwalk@fedora ~]$ sudo modprobe i2c-dev
[bitwalk@fedora ~]$ sudo i2cdetect -l
i2c-0	i2c       	Synopsys DesignWare I2C adapter 	I2C adapter
i2c-1	i2c       	Synopsys DesignWare I2C adapter 	I2C adapter
i2c-2	i2c       	i915 gmbus dpb                  	I2C adapter
i2c-3	i2c       	i915 gmbus dpc                  	I2C adapter
i2c-4	i2c       	i915 gmbus misc                 	I2C adapter
i2c-5	i2c       	AUX A/DDI A/PHY A               	I2C adapter
i2c-6	i2c       	AUX C/DDI C/PHY C               	I2C adapter
i2c-7	smbus     	SMBus I801 adapter at f040      	SMBus adapter
[bitwalk@fedora ~]$ 

適当なディレクトリで、上記 Git レポジトリをクローンします。

[bitwalk@fedora ~]$ mkdir Projects
[bitwalk@fedora ~]$ cd Projects
[bitwalk@fedora Projects]$ git clone https://github.com/mohamed-badaoui/asus-touchpad-numpad-driver
Cloning into 'asus-touchpad-numpad-driver'...
remote: Enumerating objects: 458, done.
remote: Counting objects: 100% (191/191), done.
remote: Compressing objects: 100% (121/121), done.
remote: Total 458 (delta 116), reused 115 (delta 69), pack-reused 267
Receiving objects: 100% (458/458), 842.18 KiB | 946.00 KiB/s, done.
Resolving deltas: 100% (272/272), done.
[bitwalk@fedora Projects]$ ls
asus-touchpad-numpad-driver
[bitwalk@fedora Projects]$

クローンしたディレクイトリへ移り、su コマンドで install.sh を実行します。Number Pad のレイアウトは、2) m433ia.py を選択します。

[bitwalk@fedora Projects]$ cd asus-touchpad-numpad-driver
[bitwalk@fedora asus-touchpad-numpad-driver]$ ls
README.md         asus_touchpad.service  install.sh      tests
asus_touchpad.py  images                 numpad_layouts  uninstall.sh
[bitwalk@fedora asus-touchpad-numpad-driver]$ sudo ./install.sh
Testing interface i2c-0 : failed
Testing interface i2c-1 : sucess

Select models keypad layout:
1) gx701.py
2) m433ia.py
3) ux433fa.py
4) ux581l.py
5) Quit
Please enter your choice 2

What is your keyboard layout?
1) Qwerty
2) Azerty
3) Quit
Please enter your choice [1-3]: 1
Add asus touchpad service in /etc/systemd/system/
Created symlink /etc/systemd/system/default.target.wants/asus_touchpad_numpad.service → /etc/systemd/system/asus_touchpad_numpad.service.
Asus touchpad service enabled
Asus touchpad service started
[bitwalk@fedora asus-touchpad-numpad-driver]$

これで Number Pad を利用できるようになりました。

なお、アンインストールには uninstall.sh を su コマンドで実行します。

ベンチマーク

クロスプラットフォーム対応のベンチマークプログラム、Geekbench 5 で CPU のベンチマークを計測しました。上段が今回買った ASUS L410MA、下段が先日買った 11-ak0009TU の結果です。CPU が同じ Intel Celeron N4020 なので比較用に並べました。

Geekbench 5 によるベンチマーク (Windows 10 Home)
#NamePlatformArchitectureSingle-core ScoreMulti-core Score
12317425 ASUSTeK COMPUTER INC. VivoBook_ASUSLaptop E410MAB_L410MA
Intel Celeron N4020 1093 MHz (2 cores)
Windows 64 x86_64 443 825
11687212 HP HP Stream Laptop 11-ak0xxx
Intel Celeron N4020 1093 MHz (2 cores)
Windows 64 x86_64 465 843

記録用に Fedora Linux をインストールした後でもベンチマークを取りました。

Geekbench 5 によるベンチマーク (Fedora Linux 35)
#NamePlatformArchitectureSingle-core ScoreMulti-core Score
12318528 ASUSTeK COMPUTER INC. VivoBook_ASUSLaptop E410MAB_L410MA
Intel Celeron N4020 2800 MHz (2 cores)
Linux 64 x86_64 512 923
11690163 HP HP Stream Laptop 11-ak0xxx
Intel Celeron N4020 2800 MHz (2 cores)
Linux 64 x86_64 501 921

同じ CPU で比較しても意味なさそうですが、念の為。

参考サイト

  1. bitWalk's: ASUS ノートブック [2015-02-11]
  2. [ノートPC] NumberPad タッチパッドとは? | サポート 公式 | ASUS 日本
  3. How To Get The Numpad Embedded Into The Touchpad Of Some ASUS Laptops To Work On Linux - Linux Uprising Blog [2021-09-15]

 

 

米国仕様でストレージのサイズなどが異なります。

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2022-01-22

Chakra Linux の開発終了

Linux ディストリビューションをはじめ、その他フリーソフトウェア/オープンソースの OS についてのニュース、人気ランキングなどの情報を提供するサイト Distrowatch.com で、Chakra Linux の開発終了を知りました [1]

2019 年 11 月以来、プロジェクトの活動が無く、2021 年 12 月 27 日に開発責任者がディストリビューションの閉鎖を決定したそうです [2]

Chakra Linux は、KDE と Qt ツールキットを中心としたコミュニティで開発する Linux ディストリビューションで、独自のハーフローリングリリースモデルを採用していました。本ブログの「Linux ディストロ探訪」でも Chakra Linux を紹介しました [3]。当時は KDE をデスクトップ環境にした、あまり知られていないディストリビューションを紹介したくて、Chakra のデスクトップの壁紙の美しさに惹かれて記事に取り上げました。

プロジェクトの閉鎖は、長く維持するだけの開発動機が乏しかったのでしょうか。

せめて最後に、本ブログ記事用にスクリーンショットを取ろうと iso イメージの入手を試みましたが、なかなか探せず、ようやく探し出したごく開発初期のバージョン 0.2.1 の iso イメージを Live 起動した画面のスクリーンショットを取って掲載しました。

Chakra 0.2.1 LiveCD (x86_64) のデスクトップ画面

オープンソースのプロジェクトに限った話ではありませんが、プロジェクトには始まりと終わりがあります。プロジェクトの成果である Linux ディストリビューションを長く利用したければ、メジャーなディストリビューションを選択することが賢明なのでしょうか。まあ、そうなんでしょうけど、それで良しとしてしまうのはなんだかちょっと悔しいです。

オープンソースの開発プロジェクトは、言葉の障壁は別としてプロジェクトに参加するのは難しくないので、気に入ったプロジェクトに参加して少しでも活動を盛り上げるような貢献をしていきたいものです。言うは易しですが…😅

ちなみに、参考サイト [4] の記事では KaOS [5] を Chakra の後継に推しています。

KaOS 2022.01 LiveCD (x86_64) のデスクトップ画面

参考サイト

  1. DistroWatch.com: Put the fun back into computing. Use Linux, BSD.
  2. Chakra (operating system) - Wikipedia
  3. bitWalk's: Linux ディストロ探訪(3) 〜 Chakra 〜 [2018-04-22]
  4. Chakra Linux | Overview. The Original Qt & KDE Linux Distro | by Egee | Distro Delves | Medium [2000-06-29]
  5. KaOS – A Lean KDE Distribution

 

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