RStudio は R のための統合開発環境 (IDE) です。RStudio には 2 つのエディションがあります。デスクトップアプリケーションとして利用する RStudio Desktop と、Linux 上でサービスとして動作させてリモート PC からウェブブラウザでアクセスして利用する RStudio Server です。
以前は RStudio Server を公式サイトから RPM パッケージをダウンロードして Fedora へインストールすると、SELinux のアクセスコントロールエラーが何度も出ました。これを解消するための効果的な方法を知らなかったので、RStudio Server (rsession) に起因する SELinux のエラーが出る毎に ausearch コマンドで監査ログを確認、audit2allow コマンドででポリシー・モジュールを作成、semodule コマンドで適用するという作業を繰り返していました [1]。😭
ところが、Fedora Linux ではいつの間にか(少なくとも Fedora Linux 35 では利用できるようになっていました)RStudio をディストリビューションのパッケージとして利用できるようになっており、このパッケージをインストールすれば、SELinux のアクセスコントロールエラーが出ません。そこで、いまさらですが、インストール方法をまとめました。
下記の OS 環境で動作確認をしています。
Fedora Linux 36 | x86_64 |
dnf search コマンドで、rstudio をキーワードにして RStudio パッケージを検索すると下記のように、rstudio-server と rstudio-desktop の二種類が利用できることが判ります。
[bitwalk@fedora-pc ~]$ sudo dnf search rstudio
メタデータの期限切れの最終確認: 0:33:48 時間前の 2022年06月25日 06時37分35秒 に実施しました。
========================== 名前 & 概要 一致: rstudio ===========================
rstudio.x86_64 : RStudio base package
R-rstudioapi.noarch : Safely Access the RStudio API
rstudio-server.x86_64 : Access RStudio via a web browser
============================== 名前 一致: rstudio ==============================
rstudio-desktop.x86_64 : Integrated development environment for the R
: programming language
[bitwalk@fedora-pc ~]$
本記事では RStudio Server (rstudio-server) をインストールする例を紹介します。
まず、下記のようにして RStudio Server と関連するパッケージをインストールします。
[bitwalk@fedora-pc ~]$ sudo dnf install rstudio-server メタデータの期限切れの最終確認: 2:29:04 時間前の 2022年06月25日 06時37分35秒 に実施しました。 依存関係が解決しました。 ================================================================================ パッケージ Arch バージョン Repo サイズ ================================================================================ インストール: rstudio-server x86_64 2022.02.3+492-1.fc36 updates 1.4 M 依存関係のインストール: R-core x86_64 4.1.3-1.fc36 fedora 61 M biber noarch 2.17-2.fc36 fedora 302 k : : : yaml-cpp x86_64 0.6.3-6.fc36 fedora 123 k 弱い依存関係のインストール: perl-Class-XSAccessor x86_64 1.19-26.fc36 fedora 46 k perl-GD-Barcode noarch 1.15-40.fc36 fedora 595 k perl-List-MoreUtils noarch 0.430-5.fc36 fedora 63 k perl-PerlIO-utf8_strict x86_64 0.009-2.fc36 fedora 26 k トランザクションの概要 ================================================================================ インストール 463 パッケージ ダウンロードサイズの合計: 311 M インストール後のサイズ: 749 M これでよろしいですか? [y/N]: y パッケージのダウンロード: (1/463): biber-2.17-2.fc36.noarch.rpm 511 kB/s | 302 kB 00:00 (2/463): glyphography-newscycle-fonts-0.5.2-8.f 176 kB/s | 114 kB 00:00 : : : (462/463): rstudio-server-2022.02.3+492-1.fc36. 4.1 MB/s | 1.4 MB 00:00 (463/463): rstudio-2022.02.3+492-1.fc36.x86_64. 6.7 MB/s | 11 MB 00:01 -------------------------------------------------------------------------------- 合計 4.8 MB/s | 311 MB 01:04 トランザクションの確認を実行中 トランザクションの確認に成功しました。 トランザクションのテストを実行中 トランザクションのテストに成功しました。 トランザクションを実行中 準備 : 1/1 インストール中 : texlive-iftex-9:svn56594-55.fc36.noarch 1/463 インストール中 : texlive-amsmath-9:svn56514-55.fc36.noarch 2/463 インストール中 : texlive-url-9:svn32528.3.4-55.fc36.noarch 3/463 : : : 検証 : rstudio-2022.02.3+492-1.fc36.x86_64 462/463 検証 : rstudio-server-2022.02.3+492-1.fc36.x86_64 463/463 インストール済み: R-core-4.1.3-1.fc36.x86_64 biber-2.17-2.fc36.noarch boost-chrono-1.76.0-11.fc36.x86_64 : : : tre-common-0.8.0-35.20140228gitc2f5d13.fc36.noarch yaml-cpp-0.6.3-6.fc36.x86_64 完了しました! [bitwalk@fedora-pc ~]$
rstudio-server サービスを起動します。
[bitwalk@fedora-pc ~]$ sudo systemctl start rstudio-server [bitwalk@fedora-pc ~]$ sudo systemctl enable rstudio-server Created symlink /etc/systemd/system/multi-user.target.wants/rstudio-server.service → /usr/lib/systemd/system/rstudio-server.service. [bitwalk@fedora-pc ~]$
RStudio Server のデフォルトのポート番号は 8787 です。ローカルの Web ブラウザで localhost:8787 にアクセスできることを確認します。
Linux のユーザーアカウントとパスワードでログインします。
参考サイト
- bitWalk's: RStudio Server と SELinux (Fedora) [2018-08-10]
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