Fedora の GNOME 3 デスクトップ環境で利用できる GNOME Boxes は、仮想マシンおよびリモートシステムを表示およびアクセスするために使用する、グラフィカル・デスクトップ仮想化ツールです。GNOME Boxes は、簡単な設定でデスクトップから異なるオペレーティングシステムとアプリケーションをテストする方法を提供します[1]。
Fedora 23 では、GNOME Boxes 3.18.1 が利用できます(下図)。
このところ VirtualBox を利用していましたが、カーネルと入手できる VirtualBox のカーネルモジュールのバージョンが合わないことが多く、Linux での VirtualBox の利用頻度が減っていました。しかし、この Boxes を使えば、簡単にテストができそうだということで、以下の三種の OS を試してみました。結局、最後の Haiku のみ起動に成功したので、Haiku の例を紹介します。
- Automotive Grade Linus (agl-demo-platform-qemux86-64.vmdk)
- React OS (ReactOS-LiveCD.iso)
- Haiku (haiku-r1alpha4.iso)
動作を確認した環境は次の通りです。
- OS: Fedora 23 (x86_64)
- Desktop: GNOME 3
Haiku を仮想マシンへインストール
Haiku は、オープンソースで開発されているデスクトップ向けオペレーティングシステムで、BeOS を再現することを目指しており、以前は OpenBeOS と呼ばれていました [2]。BeOS については参考サイト [3] に詳しく説明があります。
まず、GNOME Boxes を起動します。
左上の「新規 (N)」をクリックして、ダウンロードした Haiku の iso ファイル (haiku-r1alpha4.iso) を選択します。レビューの画面で、Boxes の示すプロパティをカスタマイズせず、そのまま右上の「作成 (R)」ボタンをクリックします。
言語を選択(この例では日本語)し、「インストーラーを実行」ボタンをクリックします。ややあやしい日本語のウェルカムメッセージが出ますので「続ける」ボタンをクリックして続行します。
インストール可能なパーティションが見つからないというメッセージが表示されますので、「OK」ボタンをクリックして警告メッセージを閉じ、「パーティションの設定」ボタンをクリックして、この仮想マシンで確保した領域をフォーマットして、OS のインストール先に割り当てます。下記のスクリーンショットを参考にしてください。
「開始」ボタンをクリックしてインストールを開始します。インストール終了後、「再起動」ボタンをクリックして再起動します。
画面が大きくならないままで再起動が始まりますので、クリックして画面の大きさを戻します。
ログイン画面は無く、再起動後、Haiku のデスクトップ画面が表示されます。試しにインターネット用のブラウザと思われる WebPositive を起動してみました。
Haiku については、日本語化などローカライゼーションが不足しているものの、ちょっといじってみた限りにおいては、仮想マシン上にもかかわらず、比較的きびきびとしたレスポンスのように感じました。もう少し触ってみた後、機能をまとめてみたいと思います。一方、Boxes については、ひきつづき、いろいろな OS を試してみて成功あるいは失敗事例を紹介していきたいと思います。
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