2016-02-11

ASUS EeeBook X205TA と Linux

Amazon.jp で ASUS ノートパソコン EeeBook X205TA が 31,010 円で売っていたので、これは安い!と思い買ってしまいました。

商品の詳細は右下の通りです。なお Amazon.jp のサイトに記載されていた詳細をベースにしていますが、ASUS から公開されている製品仕様と較べて、修正、追加してあります。

ブランドASUSTek
商品重量0.98 kg
商品の寸法19.3 x 28.6 x 1.8 cm
メーカー型番X205TA-WHITE10
カラーホワイト
フォームファクタLaptop
商品の寸法 幅 × 高さ28.6 x 18 mm
画面サイズ11.6 インチ
解像度1,366×768 ドット (WXGA)
外部ディスプレイ出力最大 1,920×1,080 ドット
CPUブランドIntel
CPUタイプIntel Atom
CPU速度1.33GHz(最大 1.83GHz)
RAM容量2 GB
最大メモリ容量32 GB
ストレージ容量32 GB
ステレージ種類eMMC
グラフィックアクセラレータ インテル HD
内蔵スピーカー2 W × 2(ステレオ)
内蔵マイクアナログマイク
内蔵 Web カメラ30万画素
無線 LAN 802.11a/b/g/n
Bluetooth® 機能Bluetooth® 4.0
USB2.0 用ポート数2
搭載光学ドライブ種類CD-ROM なし
OSWindows 10 32bit
同梱ソフトMS Office 搭載なし
充電時間約 2.3 時間
バッテリー寿命約 12.8 時間
リチウムイオン電池数2 セル

この PC のスペックは自分が使う用途としては貧弱すぎます。しかし、つれあいが PC を使う用途、すなわちメールのチェックと Web 閲覧、カードゲームのような CPU に負荷の少ないアプリケーションで遊ぶ程度であれば十分と考え、加えて、あまりにも古いノート PC(なんと IBM ThinkPad X31 / Fedora)を今でも使い続けていることを不憫に思い、購入したのでした。機能満載の高額なタブレットやスマホに較べれば、確かに動作は遅いのでしょうが、業務用途ではなく個人的な限られた用途に使うのであれば十分な動作速度です。

Linux 導入は断念

我が家では、会社から支給されている Windows 7 搭載のノート PC の他に 3 台の PC がありますが、それらには全て Linux (Fedora) をインストールしています。昨年購入した、同じく ASUS の X200MA に ubuntu や Fedora をインストールして使っていますので、今回もなんなく Linux をインストールして使おうと軽く考えていました。

Fedora 23 Workstation の iso イメージを USB メモリに焼いて、BIOS の設定を変更して起動しようとしましたが起動できません。このときになってはじめて、X205TA に Linux をインストールした事例がないかインターネットで調べました。すると、こんな記事がありました。

上記記事によると、ubuntu で WiFi のドライバが対応していないそうです。この X205TA にはイーサーネット用 RJ45 ジャックが付いていないので、どうしても有線のネットワークに繋ぎたければ USB を介するしかありません。WiFi に対応していなければ、ほとんど使い物にならないと言えます。

なお、kernel のバージョンが 4.0 以上であれば、WiFi に対応できるらしいが、記事では 4.0.4 にアップデートしてもダメだったとあります。Fedora 23 では kernel のバージョンは 4.3 台になっていますので、Fedora をインストールするのであれば、もしかすると WiFi の不具合の件は乗り越えられるかもしれません。

しかしながら、最近ではすっかり kernel の詳しいバージョンアップの内容を追いかけなくなってしまったので、よく調べないと見込みが立たず、依然、失敗するリスクは高いです。

また、次の記事によると USB からイメージを起動するには 32 bit UEFI ブート用ファイルが必要らしい。さらにオーディオもダメらしいです。

前回、X200MA に ubuntu や Fedora をインストールした時と較べれば、インストールのはるかに面倒くさそうです。下記の記事では視点を変えて 32 bit 版を試していますが 32 bit 用の ubuntu であっても、不具合の事情はそれほど変わらないようです。

Windows 10 に触れるのは初めてでもありましたので、しばらくこのままにして少し調べてからにしようと、軟弱にも判断したのでした。

以下に X205TA 上の Windows 10 の画面を示しました。

Windows 10 の評価については、既にいろいろなメディアで触れている中で、今更ではありますが感想をちょっとだけ書きます。

Windows もバージョンが進んだだけあって、さすがに UI は洗練されてきたと思いました。Windows 10 になってスタートメニューが復活したことを喜ぶニュースが多かったことを覚えていますが、Windows 8/8.1 時代の「スタート画面」の雰囲気が色濃く残っている印象を受けました。

個人的には、Windows 8/8.1 時代の「スタート画面」は斬新で悪くはなかったと思っています。しかし悲しいかな、全てのユーザーがこの変化に追従できたわけではなく、結果として Windows 8/8.1 は短命になってしまいました。

そもそも、いろいろなデスクトップをユーザーは選択できない、というのが Windows という商用 OS の限界なのかもしれません。もちろん、デスクトップを統一することによって、Windows のオペレーションを学習するコースを容易に商売にすることが出来るので、結果として、いわゆるパソコン教室のような産業が発達したり、Windows の操作という側面で資格認定のシステムを確立しやすくもなります。

ちなみに、Windows の売上が上がれば、関連する業界も栄えるという互恵関係のしくみを「エコシステム」と呼ぶらしいです。どこまでも商用な OS です。

しかし Linux ユーザーにしてみれば、とあるデスクトップに不満があれば、他のデスクトップに変えれば良いだけなので、事情は違います。例えば Fedora の標準デスクトップは GNOME 3 ですが、気に入らなければ KDE や他のデスクトップに切り替えることが、たとえ OS をインストールした後でも可能です。はじめから GNOME 3 以外のデスクトップを使いたければ、Spin と呼ばれる、他のデスクトップが標準として組み込まれたインストール・イメージを利用することも出来ます。

たかがデスクトップ、されどデスクトップです。Wikipedia によると、デスクトップおよびラップトップ PC の OS シェアでは、Linux は僅か 1% 台です。ただ、時代は変化しています。Android が Linux Kernel をベースとして使っていることから、Web のクライアント OS のシェアでは Linux ベースの OS も Windows に次いで健闘しています。Google の挑戦は、じわじわと Microsoft の首を絞めているのかもしれません。

いずれにしても、トップシェアの OS である Windows を、IT 関係に疎いつれあいにしばらく使ってもらって、感想を聞いてみようと思います。

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