2014-06-09

【備忘録】Alfresco の Community 版を Linux で試す

Alfresco は、オープンソースとして開発されている企業向けのコンテンツマネジメントシステム (Enterprise CMS) で、Microsoft Windows、Linux および MacOS 上で動作します 1.

現在勤めている会社では、文書管理システムとして、米国某社製の監査証跡が確実にとれる、FDA でも導入されたシステムを数年前に導入しています。実は自分がそのシステムの導入を提唱し、予算を取って導入、社内展開した張本人なので、スモールオフィス環境 2. を整えた場合にも、ISO 9001 のようなマネジメントシステムに関係なく、文書管理システムのようなものは業務には必要だと考えています。例えば就業規則のようなルールを文書として従業員がアクセスできるようにすることは勿論ですが、お客様と取り交わした内容や仕様を正式に保存する場所を確保すること、業務におけるマニュアル(手順)を(保管場所を含めて)整備することに加え、技術報告書のような技術文書が蓄積されないとノウハウが醸成されないからです。

文書管理システムのようなものにオープンソースで開発されているものがあるだろうかと疑問でしたが、調べてみるとありました 3.。私はへそ曲がりなので、二番目にランクされていた OpenKM を最初に試してみました。Web ベースのアプリケーションにも関わらず、インストールは思ったより簡単で、機能的にもこんな程度でもあれば良いかな、というシステムでしたが、メニューなどのメッセージが日本語に対応していないところが残念なところでした。それでは一番目にランクされている Alfresco はどうだろうと試してみてビックリです。

最初の起動後の admin でログインした画面をみて、一目見て他とは出来が違うな、と感じたことです。細かい機能を知らなくとも、ちょっと使ってみようかなと感じさせるには十分なログイン後のダッシュボード画面でした。

ということで、まだ使い込んではいないので、機能的な善し悪しをここで評価することはできませんが、Linux へのインストール方法について紹介することにします。

Alfresco にはエンタープライズ版(有償版)の Alfresco One と、コミュニティ版(無償版)の Alfresco Community Edition があります。ここでは、Community Edition のインストールを説明します。Alfresco が動作する要件がどこかにまとめられていたのですが、どこにあったのか分からなくなってしまいました。しかし、Java 6 以上を実行する環境と、httpd のサービスが有効になっていれば大丈夫だと思います。正式な条件が記載されているものが見つかれば、補足します。

インストール (Linux)

まず、Alfresco Communityのダウンロードとインストール | Alfresco に氏名、電子メールなどを記入して「Download Community」ボタンをクリックすると下記のようなメールが届きます。

Hi xxxxxxxx

Thanks for your interest in Alfresco Community Edition.
Here are the installers:

    Windows 32 Download | Instructions ← リンクになっている
    Windows 64 Download | Instructions ← リンクになっている
    Linux 64 Download | Instructions   ← リンクになっている
    Mac Download | Instructions        ← リンクになっている

(途中省略)

Regards,
The Alfresco Community Team

ここでは、Linux 64 のファイルをダウンロードした場合を説明します。

$ chmod +x alfresco-community-4.2.f-installer-linux-x64.bin
$ ./alfresco-community-4.2.f-installer-linux-x64.bin

ダウンロードしたファイルを実行可能なモードにして実行すると、言語選択画面が表示されます。

言語を選ぶとインストール画面が表示されます。

一部、ポート番号を修正する箇所がありました。

管理者 (admin) のパスワードを設定します。

しばらく待つとインストールが終了し、ブラウザが起動してログイン画面が表示されます。

ユーザーアカウントを作成し、いくつかの文書をアップしてみた様子です。

二回目以降の起動

インストール後はサーバーが起動していますが、システムを再起動した場合、デフォルトの状態ではサービスは自動起動されません。マニュアルでサービスを起動するやり方を下記にまとめました。

$ cd alfresco-4.2.f
[bitwalk@localhost alfresco-4.2.f]$ ls
README.txt    amps        libreoffice            scripts    uninstall.dat
alf_data      amps_share  licenses               share.log
alfresco.ico  bin         manager-linux-x64.run  solr.log
alfresco.log  common      postgresql             tomcat
alfresco.sh   java        properties.ini         uninstall
$ ./alfresco.sh
usage: ./alfresco.sh help
       ./alfresco.sh (start|stop|restart|status)
       ./alfresco.sh (start|stop|restart|status) postgresql
       ./alfresco.sh (start|stop|restart|status) tomcat

help       - this screen
start      - start the service(s)
stop       - stop  the service(s)
restart    - restart or start the service(s)
status     - show the status of the service(s)

$ ./alfresco.sh start
waiting for server to start.... done
server started
/home/bitwalk/alfresco-4.2.f/postgresql/scripts/ctl.sh : postgresql  started at port 5432
Using CATALINA_BASE:   /home/bitwalk/alfresco-4.2.f/tomcat
Using CATALINA_HOME:   /home/bitwalk/alfresco-4.2.f/tomcat
Using CATALINA_TMPDIR: /home/bitwalk/alfresco-4.2.f/tomcat/temp
Using JRE_HOME:        /home/bitwalk/alfresco-4.2.f/java
Using CLASSPATH:       /home/bitwalk/alfresco-4.2.f/tomcat/bin/bootstrap.jar:/home/bitwalk/alfresco-4.2.f/tomcat/bin/tomcat-juli.jar
Using CATALINA_PID:    /home/bitwalk/alfresco-4.2.f/tomcat/temp/catalina.pid
Tomcat started.
/home/bitwalk/alfresco-4.2.f/tomcat/scripts/ctl.sh : tomcat started
$ 
  1. ドキュメント管理 | エンタープライズコンテンツ管理 | Alfresco
  2. bitWalk's: Linux で実現できるスモールオフィス環境を考える
  3. 7 of the Best Free Linux Document Management Systems - Linux Links - The Linux Portal Site

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