AlmaLinux OS はオープンソースでコミュニティ主導のエンタープライズ Linux ディストロであり、RHEL とバイナリ互換性があります。AlmaLinux OS Foundation は、AlmaLinux OS コミュニティの利益のために設立された 501 (c) (6) の非営利団体です。
先月 Red Hat Enterprise Linux 10(以降 RHEL10)がリリースされて、早速 RHEL10 をリリースしようと思ったのですが、RHEL10 がサポートする AMD および Intel 64 ビットアーキテクチャーは x86-64-v3 である必要があります [1]。RHEL9 をインストールして稼働させていたファイルサーバーの安物のミニ PC は、あいにく RHEL10 へのアップグレードができません。
サーバーを新調したかったのですが、ファイルサーバや cron で集計作業をさせる程度の用途ではまだまだ使えるのでちょっと勿体ない。そこで新しい OS を試したい欲求を満たすため、x86-64-v2 対応のイメージも公開している AlmaLinux 10 へ乗り換えることにしました [2]。
xrdp パッケージが見つからない!
AlmaLinxu 10 (v2) のインストールが終わり、今までのように xrdp をインストールして、メイン PC の Fedora Linux から Remmina で RDP 接続して Windows と同様に AlmaLinux 10 (v2) もリモートデスクトップとして利用しようとしたのですが、xrdp パッケージが見つかりません。
さて、どうしたものかと代替案を探していたところ、RHEL10 のドキュメントに答えがありました。
- 第1章 デスクトップへのリモートアクセス | GNOME デスクトップ環境を使用した RHEL の管理
- 1.1. GNOME を使用してサーバー上でデスクトップ共有を有効にする
- 1.2. GNOME リモートログインの設定
- 1.3. GNOME を使用してリモートデスクトップに接続する
あとでじっくり読み直したら、「1.2. GNOME リモートログインの設定」だけで今までのリモートデスクトップ用途を実現できたように思いましたが、最初は 1.1, 1.2 を設定して 1.3 を試しました。なお、gnome-remote-desktop パッケージは既にインストールされておりました。
設定は上記のドキュメントの通り GNOME の設定をしてファイヤウォールルールの設定をすれば使えるようになるはずですが、なぜかうまくいきませんでした。Cockpit にログインして SELinux access control errors を確認すると以下のメッセージが出ていました。
- SELinux により、/usr/libexec/gnome-remote-desktop-daemon による read アクセスが、ディレクトリー /var/lib/sss/pubconf/krb5.include.d で拒否されました。
下記のコマンドを実行したところ、RDP による接続ができるようになりました。
sudo ausearch -c 'gnome-remote-de' --raw | audit2allow -M my-gnomeremotede sudo semodule -i my-gnomeremotede.pp
GNOME の Connections(Fedora Linux 42 の gnome-connections) から RDP 接続できることを確認しましたが、使い慣れている Remmina を使って接続しています。
xrdp サーバを使っていた時には Remmina 側でユーザー名とパスワードを設定しておけばダイレクトにデスクトップ画面が表示されましたが、GNOME のリモートデスクトップ接続では、ユーザー名とパスワードを Remmina に設定しても必ずログイン画面が表示されるようです。
参考サイト
- RHEL 10 の導入における検討事項 | Red Hat Enterprise Linux(第2章 アーキテクチャー)
- AlmaLinux OS - Forever-Free Enterprise-Grade Operating System [2025-05-27]
ずっと xrdp をインストールして RDP サーバとして利用していたので GNOME のリモート接続の機能を利用したことがありませんでした。

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