Trisquel(正式名称 Trisquel GNU/Linux)は、Ubuntu から派生した Linux ディストリビューションです。このプロジェクトは、プロプライエタリなソフトウェアやファームウェアが含まれない、完全にフリーソフトウェアのシステムを目指しており、Ubuntu のカーネルから、フリーではないコード(バイナリブロブ)を削除して利用しています。Trisquel はフリーソフトウェア財団によって、フリーソフトウェアだけを含むディストリビューションの一覧に掲載されています [1]。
フリーソフトウェア財団を創設したリチャード・ストールマン氏が使っているディストリビューションということで [2]、一度は使ってみようとインストールしてみました。
下記サイトから、trisquel_10.0_amd64.iso をダウンロードしました。
インストール
まず、仮想マシン (GNOME Boxes) にインストールしてみました。
インストーラの iso イメージを起動すると最初に言語の洗濯を求められます。日本語を選択して、ライブ起動せずにそのたまインストールします。
インストーラは Ubuntu で採用されている Ubiquity のようです。特に変わったところはありませんが、スクリーンショットを一通り紹介します。
インストール後、再起動してログインします。
インストール後の最初にログインしてすぐに日本語入力ができるようになっていました。
インストール後のストレージのパーティションは下記のように /home が確保されています。
オフィススイートの LibreOffice をはじめ、一般的なアプリがインストールされています。ただ、インターネット関係のアプリには見慣れない名前が並んでいます。
Abrowser は、Mozilla Firefox を Trisquel 用にリブランドしたたブラウザです。
Icedove は Debian プロジェクトが Mozilla Thunderbird をリブランドしたメールクライアントです。
ちなみに、Jami はメッセンジャーアプリ、Liferea はフィードリーダーです。
デスクトップ環境 MATE は、最新バージョンではありませんが、さりとて古すぎるわけでもなく、メニューもよく整理されていおり、好感が持てます。スタイルがガチガチにカスタマイズされていないので、GNOME 2 時代のデスクトップ環境を思い出し、なんだか懐かしさすらおぼえます。
WiFi が使えない!
仮想マシンにインストールしてみて、まずまずの好感を持った Trisquel ですが、プロプリエタリ・ソフトウェアを一切使っていない Linux ディストロの場合、WiFi を使えるのかどうかが気になります。
試しにテスト機である HP Stream 11-ak0006TU にインストールしてみましたが、懸念したとおり、WiFi を利用できませんでした。う〜ん、残念です。
フリー(自由)であることの難しさ
フリー(自由)であるために、プロプライエタリソフトウェアを排除する、それは便利さをも犠牲にする場合があります。
WiFi は、その最たる例かもしれません。
もちろん、Linux で利用できるデバイスドライバのソースが公開されたハードウェアも存在します [3][4]。でも、そこまでして特定の Linux ディストロを使いたいかというと、答えは No です。
修行僧のように苦難の道を歩くという選択肢もあるかもしれませんが、自分は軟弱なので、すぐ WiFi などを利用できるディストロがあれば、そちらを選択してしまいます。Trisquel は Ubuntu をから派生したディストロですが、デスクトップ環境に MATE を使いたければ、Ubuntu MATE [5] を使うという選択肢があるからです。
参考サイト
- List of Free GNU/Linux Distributions - GNU Project - Free Software Foundation
- How I do my Computing
- Respects Your Freedom Certification | RYF
- Penguin Wireless N USB Adapter for GNU / Linux (TPE-N150USB) | ThinkPenguin.com
- Ubuntu MATE | For a retrospective future
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