2019-10-20

Jumper EZpad 6 Pro と Fedora 31 beta

Jumper EZpad 6 Pro は 2-in-1 タイプの 11.6 インチタッチスクリーンタブレットノートパソコンです。

格安 PC に Linux をインストールすることを趣味としているので、前々から注目していた製品だったのですが、遂に Amazon.jp で買ってしまいました。

 Jumper EZpad 6 Pro / Windows 10 のデスクトップ画面 

仕様は以下のようになっています。

CPU Intel® Atom™ E3950
RAM 6GB (DDR3L)
ストレージ 64GB (eMMC)
ディスプレイ 11.6 inch IPS 1920x1080
カメラ フロント : 2.0 MP
無線 WiFi 802.11b/g/n (2.4GHz), Bluetooth 4.0
I/O ポート 1xマイクロ USB, 1×DC充電ポート, 1×type-C, 1×USB 3.0
1x microSD カードスロット(最大 128GB)
1x micro HDMI, 1x 3.5mm イヤフォン・マイク ジャック
バッテリー 4500mAh / 7.6V
重量、サイズ 1.05 kg, 30 x 18.6 x 1.1 cm

Fedora 31 beta をインストール

購入目的が Linux をインストールして使うことだったため、早速 Fedora 31 beta のライブイメージを起動したところ、問題なく起動できたので、そのままインストールしてしまいました。不具合があれば、おいおい解決する方法を探して行くつもりです。

 Jumper EZpad 6 Pro / Fedora 31 beta のデスクトップ画面 

インストール後に確認した機能を下記にまとめました。大変残念なことに内蔵の WiFi デバイスは認識されているものの、接続の確立を確認できていません。画面のタッチスクリーンが使えませんでしたが、実用上、キーボードを使う用途ですので、取り敢えず良しとします。

Fedora 31 beta で利用できる Jumper EZpad 6 Pro の機能(上から順に優先度が高い)
WiFi WiFi デバイスは認識しているのですが WiFi のパスワードを入力しても接続が確立しません。やむなく USB の WiFi 子機 (TL-WN725N) を使って対応しています。パスワードの入力を必要としない公衆アクセスポイントで使用できるかどうかは未確認です。
オーディオ  
Bluetooth ロジクールの Bluetooth マウス M557 を接続して使っています。
カメラ  
タッチスクリーン ×  
画面自動回転 ×  

画面

普段、出張にプライベート用途の PC として携行している ASUS TransBook T100HA は、大きさも手頃で、カメラ機能を除けば Linux で問題なく使えるようになったので、大変気に入っていました。ただ、画面の解像度 1280 × 800 は画面の狭さを感じておりそれが不満の種でした。

一方、この手の用途の PC に求める画面サイズは 11 ~ 12 インチに抑えたいと考えています。そのためむやみに解像度が高い画面の PC を選ぶと、GNOME の画面が 100% か 200% のサイズ調整しかできないため、読み易いフォントと画面の情報量確保のバランスが難しくなります。

※ 他のデスクトップ環境、例えば Deepin Desktop Environment (DDE) ではもっと細かく画面サイズを調整することができます。

今回買った Jumper EZpad 6 Pro の画面解像度 1920 × 1080 では、右のようにユニバーサルアクセスの設定で画面のデフォルトのフォントのサイズを大きくしたところ丁度良くなりました。

ディスプレイが 11.6" (Jumper EZpad 6 Pro) と 11.1" (ASUS TransBook T100HA) というように同じような大きさでも、解像度がそれぞれ 1920 × 1080 と 1280 × 800 と異なれば、画面の情報は下記のようにずいぶん異なります。

 Jumper EZpad 6 Pro(左)と ASUS TransBook T100HA(右)の画面 

キーボードと日本語変換

Jumper EZpad 6 Pro に付属していたキーボードは英語用レイアウトです。そのためキーボードレイアウト(+インプットメソッド)には、英語(US)、日本語、日本語(かな漢字)の三種類を設定しています。

GNOME では ⊞ Win + SPACE を押下すると利用可能なキーボードレイアウトが下図のように表示されます。⊞ Win を押したまま SPACE を離したり押したりすることで有効なレイアウトを切り替えることができます。これを日本語レイアウトのキーボードにある(IME の ON / OFF に使っている)半角/全角 キーの代わりに使っています。

 キーボードレイアウトの表示・選択 

バッテリー

バッテリー容量が 4500 mAh ということで、容量がやや小さいかなって感じましたが、はたして予想どおりでした。実際に使ってみて評価する必要はありますが、2 ~ 3 時間しかバッテリーは持たないと思っていた方が良さそうです。

搭載している CPU、Intel® Atom™ E3950TDP が 12W と、他の同世代の Atom プロセッサ(Celeron N3450 など)に較べて高いことも効いているのでしょう。

パフォーマンス

クロスプラットフォームで比較できる Geekbench 5 で、CPU 性能を計測して比較しました。

Jumper EZpad 6 Pro を、Windows の時と、Fedora 31 beta をインストールした時とを計測しました。下表の名前 (Name) が 'Jumper Ezpad' になっているのが今回の PC です。

なお、リファレンスとして三段目に、普段、出張に携行している T100HA (ASUSTeK COMPUTER INC. T100HAN) の結果 (Fedora 31 beta) を、四段目に、安価に惹かれて買った ALLDOCUBE iwork10 Pro の結果を載せました。

Geekbench 5 によるベンチマーク
#NamePlatformArchitectureSingle-core ScoreMulti-core Score
417797 Jumper Ezpad
Intel Atom x7-E3950 2000 MHz (4 cores)
Linux 64 x86_64 297 1069
416988 Jumper Ezpad
Intel Atom x7-E3950 1592 MHz (4 cores)
Windows 64 x86_64 284 977
421531 ASUSTeK COMPUTER INC. T100HAN
Intel Atom x5-Z8500 2240 MHz (4 cores)
Linux 64 x86_64 226 794
424392 ALLDOCUBE i1002SG
Intel Atom x5-Z8350 1920 MHz (4 cores)
Linux 64 x86_64 190 583

ベンチマークのスコアでは、Jumper EZpad 6 Pro に搭載されているプロセッサ x7-E3950 は、ひとつ前の世代の x5-Z8500 に比べ 1.3 倍以上、x5-Z8350 に比べ 1.5 倍以上の性能を達成しています。格安 PC の中ではお得感が高いです。

まとめ

約 2 万 7 千円の格安 PC にしては CPU の性能が高いので、コストパフォーマンスの良い買い物をしたと思います。あとはどこまで壊れずに使い続けることができるかです。今までの ASUS TransBook T100HA の代わりに持ち歩いて使ってみることにします。

 Jumper EZpad 6 Pro 

参考サイト

  1. 深圳中柏科技有限公司 (Jumper)
  2. bitWalk's: ASUS TransBook T100HA と Fedora 29 [2019-03-09]

 

eMMC の容量が 6 Pro では 64GB、6s Pro では 128GB。値段差を鑑みて今回は 64GB の 6 Pro を選びました。

ちなみに 6 Pro と 6s Pro の差は他にバッテリーの容量の差(4500mAh と 9000mAh)があります。

 

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