11 月 28 日に、東芝ブランドの野菜の発売が開始されたそうです。野菜生産をしている工場、「東芝クリーンルームファーム横須賀」は、以前にフロッピーディスク工場の入っていた建屋の 4 階を改装して造られており、ISO クラス 8(米国連邦規格ではクラス 10 万に相当)のクリーンルームの栽培室の中で発芽から育苗、栽培、収穫までを行い、無農薬・低生菌の野菜を供給できることが特徴なのだそうです。
- 東芝ブランドの野菜が販売開始へ--都内の百貨店など12店舗で - CNET Japan
- ‘Human Smart Community’「新商品は野菜です」篇(TVCM) | TOSHIBA AD SCOPE
- ケンコーマヨネーズが東芝とコラボ、新たなスタイルのサラダ製品 : J-CASTトレンド
既に富士通も始めている「クリーンルームの特性を活かした無農薬生産」は、地味なようですが、Google が地図情報と自動運転の技術を引っさげてで自動車業界へ参入しようとしていることに匹敵するほどのインパクトを社会に与えるかもしれません。いつの間にか「無農薬の野菜」とは、大自然の中で栽培された野菜ではなく、環境が管理されたクリーンルーム内で栽培された、自然界に存在しない植物、なんてことが当たり前の感覚になるかもしれません。それでも、遺伝子操作をした害虫に強い野菜と比べると、抵抗感は段違いに低いです。
富士通や東芝の IT 産業から、設備の有効活用とはいえ、野菜生産の事業に展開した決断力とその精力的な取組みには拍手喝采を贈りたいです。日本の半導体産業は「産業のコメ」と呼ばれ国の基幹産業でしたが、今後は、半導体産業の施設やインフラを活用して、価値を持たせた野菜生産を始めとした農業のビジネスモデルの改革に貢献することになるかもしれません。半導体産業はかつての「産業のコメ」ではなく、そう遠くない将来に本物の米作りに応用される日がやってくるような気がします。
東芝ブランドの野菜が首都圏で販売が開始されたということで、どのような反響があったのか気になるところですが、今のところ、反響が判るような記事を探し出せませんでした。継続的に情報をアップデートして行く予定です。
関連サイト
- 東芝:プレスリリース (2014-05-15):野菜生産の事業化について
- 東芝:プレスリリース (2014-09-30):植物工場「東芝クリーンルームファーム横須賀」での生産開始について
- 東芝もクリーンルームで野菜生産 富士通に続き - ITmedia ニュース
- 【CEATEC 2014 Vol.37】東芝は野菜も作る!11月から購入可能 | RBB TODAY
- “ITと野菜”の意外な関係--東芝、富士通が野菜を展示したCEATEC JAPAN 2014 - CNET Japan
- 富士通がレタスを販売。半導体用クリーンルームを野菜工場化して無農薬・低カリウム実現 - Engadget Japanese
- 富士通と東芝が野菜作り?「ITと野菜」の意外な関係 - NAVER まとめ
- Googleは自動車を支配するか 共存か、対立か 進化する自動運転(前篇) (1/2)
追記
その後の追加情報です。
- 価格.comマガジン “東芝製”の野菜を使ったカップサラダが販売開始! 買って食べてみました(11月29日)
- 東芝、電子部品用クリーンルームで野菜を生産 - インターネットコム(12月2日)
- 野菜事業に踏み出した東芝の本気度--プロジェクトリーダーが語る立ち上げから収益化まで - CNET Japan(12月8日)
- 東芝の野菜づくり:東芝
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