JLAPACK は、は f2j により変換された Java 版の LAPACK です。
LAPACK (Linear Algebra PACKage) とは、Fortran で記述された数値解析ソフトウェアライブラリ(BSD ライセンス)のことで、線型方程式や線型最小二乗問題、固有値問題、特異値問題等を数値的に解くために利用されています。これを f2j という、Fortran ソースから Java ソースおよびクラスファイルへ翻訳するツールを用いて生成されたものが JLAPACK です。
Java でアプリケーションを作るにあたって(十分に枯れていて)計算結果に信頼ができて、使いやすい数値計算ライブラリを探しています。まずは、Fortran や C で自分でも使用実績がある LAPACK の Java 版を評価してみることにしましたので、NetBeans IDE 上での使い方を備忘録としてまとめました。
使用環境
- OS : Fedora 18 (Linux)
- JDK : jdk-1.7.0_17-fcs.x86_64
- IDE : NetBeans IDE 7.3
まず、JLAPACK をダウンロード a.して、適当な場所に展開します((jlapack-0.8.tgz)。
NetBeans IDE を起動して、メニューから ツール(T) → Ant ライブラリ(L) を選ぶと、「Ant ライブラリ・マネージャ」のダイアログが表示されますので、新規ライブラリ(N)... ボタンをクリックして新しいライブラリ名を指定します。ここでは、追加するライブラリを JLAPACK としました。そして、JLAPACK の jar ファイルをライブラリのクラスパスに追加します。
動作確認用にプロジェクトを作成します。ここでは、jlapack-0.8.tgz を展開したディレクトリ jlapack-0.8 内の examples/DgesvdTest.java を使用しました。このプロジェクトで JLAPACK ライブラリを利用するため、プロジェクトの『ライブラリ』を右クリックして『ライブラリの追加...』を選択します。
『ライブラリの追加』ダイアログから、JLAPACK を選び、ライブラリの追加 ボタンをクリックしてプロジェクトのライブラリに追加します。
下記は実行した結果です。
機会があれば、具体的なサンプルを試した結果を紹介します。
参考サイト
- java/f2j - Netlib にける JLAPACK のダウンロードサイト
- LAPACK — Linear Algebra PACKage - Netlib の LAPACK のサイト
- LAPACK Routines - kusuhara's wiki - Fortran での説明ですが、構造解析で使いそうなルーチンの一覧がまとめられています。
- NetBeans IDE で JLAPACK を試す (2) - 最小二乗問題を扱うサンプルを紹介しています。
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