2010-05-02

LLVM 2.7 のベンチマーク

日リリースされたばかりの LLVM 2.7 のベンチマークを、前回と同様に取ってみました。OS / マシン は、Fedora 13(β版)/ 32bit の古いノート PC (ThinkPad X31) を使用しています。

LLVM/clang の RPM は、rawhide のパッケージ llvm-2.7-0.1.pre1.fc14.src.rpm の spec ファイルを書き換え、LLVM と clang のソースファイルも 2.7 リリース版に置き換えてビルドしたパッケージを使用しました。

ベンチマークに使用した Tcl は、nightly-cvs 版 tcl-20100430.tar.gz です。 以下に GCC 4.4.3 と LLVM/clang-2.7 のベンチマーク結果を示しました。

Fedora 13 (32bit i686)
tcl-20100430
# GCC 4.4.3
1000000 repeats in 0.146364
10000 iterative factorial(100) in 74.794581
10000 iterative factorial(100) with 'if' in 75.131586
10000 recursive factorial(100) in 90.248124
1000 exec calls in 5.680614
total time was 246.00126899999998
 
# LLVM/clang 2.7
1000000 repeats in 0.170331
10000 iterative factorial(100) in 77.283847
10000 iterative factorial(100) with 'if' in 77.356544
10000 recursive factorial(100) in 93.987031
1000 exec calls in 5.631689
total time was 254.429442

依然として clang で生成したバイナリの方が遅いのですが、その差は 3 - 4% 程度でした。

clang-2.7 では C++ のセルフホスティングに対応し、LLVM と clang のビルドが可能になったということです。次の興味としては、clang でビルドした LLVM/clang のパフォーマンスがどうなのかなのですが、まずは clang でビルド出来ることを確認してみます。
 

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