2009-06-29

フリーな X サーバ Xming (2)

 

Linux へ接続


Xming のインストールができましたので、XLaunch を起動して Linux へ接続してみましょう。接続する Linux は Fedora 11 で、IP アドレスは 192.168.11.4 です。

デスクトップ上にある XLaunch のショートカットをダブルクリックすると次のようなウィンドウが表示されます。ここではデフォルトの Multiple windows のまま次へ進みます。


ここでは、Start a program を選んで次へ進みます。


ここでは起動するプログラムや接続先を指定します。

Linux から起動するプログラムに、ターミナルエミュレータ sakura を入力しています。これは Fedora 11 の Gnome デスクトップで使っている gnome-terminal が、Xming では起動できなかったためです。RHL4 の古い gnome-terminal は、Xming から起動して使用している実績があるので、環境やバージョンに関係しているように思います。xterm など Gnome 環境に依存しない他のターミナルエミュレータであれば問題なく起動すると思いますので、他のものが良ければ是非試してみてください。
PuTTY を選び、接続する Linux の IP アドレス(あるいはネットワークで認識できればホスト名)とログインするユーザ名を入力して次へすすみます。なお、PuTTY を利用する場合は、ここで Password を入力する必要はありません。

ここは、このまま次へ進みます。


Save configuration をクリックすると、ここまでの設定を拡張子 .xlaunch のファイルにして保存できます。次回からは、この .xlaunch ファイルをダブルクリックするだけで同じ接続ができます。完了ボタンを押すと、いよいよ Linux へ接続です。


最初にパスワードを入力します。

無事、ターミナルエミュレータ sakura を起動できました。

 

2009-06-28

フリーな X サーバ Xming (1)

Windows から Linux へアクセスするときに、フリーなXサーバがあればいいのにと思うことがあります。もちろん Cygwin-X を使うことも可能ですが、UTF-8 に対応しておらず、コンソール上のメッセージの文字化けに辟易してしまいます。

Xming は、Microsoft Windows (XP/2003/Vista) 用のフリーな X サーバです。Xming の X サーバは X.Org Server に基づいており、MinGW と Pthreads-Win32 を使って Linux 上でクロスコンパイルされています。

Xming - PC X Server

仕事では、Reflection X が利用可能ですが、高機能で重いものより、単機能で軽いものを使いたかったので、敢えて Xming を使用しています。SSH で接続できて、動作が安定していれば十分なのです。ただし、日本語は使っていないので仕事に支障はないのですが、日本語フォントの表示はできても日本語変換は使えそうにありません。

紹介記事を書こうと最新版をダウンロードしようとしたことろ、どうやら現在は寄付を PayPal を通じて払って、ダウンロードするためのアカウントを入手しなければならないようです。

しかし、SourceForge で公開されている古いバージョンは寄付なしにダウンロード可能で、しかも十分安定して動作するので、今回は古いバージョンで説明します。

SourceForge.net: Xming X Server for Windows

インストール


まず、SourceForge.net: Xming X Server for Windows: Files から、Xming-6-9-0-31-setup.exe をダウンロードして起動します。

Next をクリックして次に進みます。


インストールの場所を指定して次に進みます。


デフォルトの Normal PuTTY Link SSH client にチェックが入った状態で次に進みます。


スタートメニューへの登録です。そのまま次へ進みます。


デスクトップへのショートカットがあれば便利ですので、チェックを入れて次へ進みます。


インストールの準備ができました。Install ボタンをクリックするとインストールが開始します。


インストール完了後、Launch Xming 欄のチェックを外してから終了します。




Launch Xming 欄のチェックを外さずに終了すると X サーバが起動するので、メニューバーの下のアイコンを右クリックしてポップアップメニューを出して終了させておきます。

次回は Fedora への接続設定と実行例について紹介します。
 

2009-06-27

スクリーンキャプチャ


デスクトップ上の特定のウィンドウのスクリーンキャプチャ(スクリーンショット)を取るときに、ウィンドウの角が丸まっていると、その背景が一緒にキャプチャされてしまうので、わざわざウインドウ枠に角があるものを使っていました。

Fedora 11 になってデスクトップのカスタマイズをやり直しているときに、ウィンドウ枠の角が丸くとも、その部分で背景が含まれないスクリーンキャプチャが取れていることを発見。

いつの間に出きるようになっていたのだろう?今ではすっかり当たり前のことなのかもしれませんが、知りませんでした。






[1] GNOME: The Free Software Desktop Project
[2] Gnomeの設定 - PukiWiki
 

2009-06-22

晉遊社のムック Linux100%

日は市内で一番大きな書店に行ってみました。そこで「Linux100% Vol.8」という雑誌(正確にはムック)を見つけました。住んでいるところが田舎で、近くの書店に置いていないため、不覚にも今までこのムックの存在に気がつきませんでした。

Windows 系雑誌にあるようなノリで、いまだ Linux 系雑誌にありがちな敷居の高さ、みたいなものを感じさせない、肩肘を張らない雰囲気に感動です。ソフトウェアの紹介満載、文章量が控えめ、平易でちょっと大げさな表現がグッドです。褒めすぎかもしれませんがこういう雑誌(ムック)には頑張ってもらいたいものです。

[1] 【晋遊舎】Linux100%
[2] Windows100% ONLINE - 遊んで学べる裏ワザぎっしり!月刊ウインドウズ100%
 

2009-06-20

【備忘録】x86_64 用 Flash Plugin


x86_64 用の Flash Plugin については、いつも試行錯誤でなんとか使えるようにしていましたが、今回は以下のやり方で使えるようになりました。

たぶん、いまのところ一番簡単で確実な方法のように思うのですが、どうでしょう?

$ su
パスワード:
$ yum erase flash-plugin nspluginwrapper*
Loaded plugins: refresh-packagekit
Setting up Remove Process
No Match for argument: flash-plugin
Resolving Dependencies
--> Running transaction check
---> Package nspluginwrapper.x86_64 0:1.3.0-5.fc11 set to be erased
--> Finished Dependency Resolution

Dependencies Resolved

================================================================================
Package Arch Version Repository Size
================================================================================
Removing:
nspluginwrapper x86_64 1.3.0-5.fc11 installed 440 k

Transaction Summary
================================================================================
Install 0 Package(s)
Update 0 Package(s)
Remove 1 Package(s)

Is this ok [y/N]: y
Downloading Packages:
Running rpm_check_debug
Running Transaction Test
Finished Transaction Test
Transaction Test Succeeded
Running Transaction
Erasing : nspluginwrapper-1.3.0-5.fc11.x86_64 1/1

Removed:
nspluginwrapper.x86_64 0:1.3.0-5.fc11

Complete!
$ wget http://www.dfm.uninsubria.it/compiz/fusion-testing/flashplayer.x86_64/fla
sh-plugin-10.0.22.87-1.x86_64.rpm

--2009-06-21 12:13:00-- http://www.dfm.uninsubria.it/compiz/fusion-testing/flas
hplayer.x86_64/flash-plugin-10.0.22.87-1.x86_64.rpm
www.dfm.uninsubria.it をDNSに問いあわせています... 193.206.162.138
www.dfm.uninsubria.it|193.206.162.138|:80 に接続しています... 接続しました。
HTTP による接続要求を送信しました、応答を待っています... 200 OK
長さ: 3715006 (3.5M) [application/x-rpm]
`flash-plugin-10.0.22.87-1.x86_64.rpm' に保存中

100%[======================================>] 3,715,006 225K/s 時間 18s

2009-06-21 12:13:19 (206 KB/s) - `flash-plugin-10.0.22.87-1.x86_64.rpm' へ保存完
了 [3715006/3715006]

$ yum --nogpgcheck install flash-plugin-10.0.22.87-1.x86_64.rpm
Loaded plugins: refresh-packagekit
Setting up Install Process
Examining flash-plugin-10.0.22.87-1.x86_64.rpm: flash-plugin-10.0.22.87-1.x86_64
Marking flash-plugin-10.0.22.87-1.x86_64.rpm to be installed
Resolving Dependencies
--> Running transaction check
---> Package flash-plugin.x86_64 0:10.0.22.87-1 set to be updated
--> Finished Dependency Resolution

Dependencies Resolved

================================================================================
Package Arch Version Repository Size
================================================================================
Installing:
flash-plugin x86_64 10.0.22.87-1 /flash-plugin-10.0.22.87-1.x86_64 9.1 M

Transaction Summary
================================================================================
Install 1 Package(s)
Update 0 Package(s)
Remove 0 Package(s)

Total size: 9.1 M
Is this ok [y/N]: y
Downloading Packages:
Running rpm_check_debug
Running Transaction Test
Finished Transaction Test
Transaction Test Succeeded
Running Transaction
Installing : flash-plugin-10.0.22.87-1.x86_64 1/1

Installed:
flash-plugin.x86_64 0:10.0.22.87-1

Complete!
$


[1] flash-plugin-10.0.22.87-2.x86_64.rpm - FedoraForum.org
[2] Adobe Labs - Downloads: Flash Player 10
[3] 64bit版「Flash Player for Linux」 アルファ版が登場
 

2009-06-19

【備忘録】RPM Fusion


Fedora は、最新の技術やリリースを積極的に採用する Linux ディストリビューションですが、配布されるパッケージには、GPL 的に完全にフリーでないと標準のレポジトリに採用されません。そのため融通性がないと言われることもあります。

しかし、完全にフリーではないかもしれない、あるいは、プロプライエタリなパッケージを使いたいときは躊躇することはありません、自己責任で使えばいいのです。使いたいパッケージを選ぶのはユーザの自由なのです。

そんな時に便利なのが RPM Fusionレポジトリです。

RPM Fusion

RPM Fusion は Fedora Project あるいは Red Hat がパッケージとして配布したくないパッケージで有用なものを供給するレポジトリです。例えば DVD のビデオを Fedora で見るのに必要なコーデックなどが供給されています。

ちょっと古い記事ですが、

[1] Fedora非公式パッケージ用リポジトリ「RPM Fusion」正式オープン
[2] Fedora向けの非公式パッケージ用リポジトリ「RPM Fusion」 オープン
 

2009-06-07

MinGW クロスデバッグ

SourceForge.net Logo

MinGW クロスコンパイル環境を使った開発を支援するためのツールとして、クロスデバッグ用に Windows 用の GDBserver のインストーラ gdbserver-6.8.50-003-20090606.exe をリリースしました。

[UTIL] GDB

簡単な使用例を紹介します。使用するサンプルを、MinGW Cross Compile 環境で -g オプションをつけてビルドしておきます。ここでは sample.exe とします。

$ i686-pc-mingw32-gcc -g sample.c -o sample.exe

ビルドしたプログラム sample.exe を Windows 側にコピーしておきます。

Windows 側(ターゲットプラットフォーム)


まず gdbserver-6.8.50-003-20090606.exe を、ターゲットプラットフォームである Windows にインストールします。

コマンドプロンプトを起動し、GDBserver で sample.exe を起動します。その際、TCP 接続からの情報を listen するホストとポートを指定します。ここでは、ホストに 192.168.11.2 の Linux クロス開発マシン、ポート 60000 を指定しています。

>gdbserver 192.168.11.2:60000 sample.exe



Linux 側(クロス開発マシン)


クロス開発環境である Linux では、クロスターゲットの GDB、i686-pc-mingw32-gdb で、ターゲットプラットフォームと同じプログラム sample.exe を起動します。ソースファイル sample.c も同じディレクトリに置きます。

$ i686-pc-mingw32-gdb sample.exe

GDB のコンソール上で、ターゲットプラットフォームの GDBserver(Windows の192.168.11.4、ポート 60000)に接続します。

つぎにプログラムの先頭にブレークポイントを設定し、最初のブレークポイントに達するまで(run ではなく)continue でプログラムを走らせます。プログラムはもちろん、ターゲットプラットフォーム上である Windows 上で実行されます。

(gdb) target remote 192.168.11.4:60000
(gdb) break main
(gdb) continue


このとき XML サポートを無効にしたという警告が毎回表示されますが、これについては調査中です。

DDD の利用


クロスでバッグに、GUI フロントエンドである DDD, Data Display Debugger を利用することもできます。DDD は Fedora のパッケージをそのまま利用します。DDD を起動するときに、使用するデバッガを指定するだけです。

$ ddd --debugger i686-pc-mingw32-gdb &

DDD が起動した後、メニューからデバッグするプログラム sample.exe を読み込み、画面下の (gdb) コンソールで、GDB だけの時と同じように GDBserver に接続し、ブレークポイントを設定して continue で実行します。

結局のところ GDB のコマンドを知らなければ、DDD を使いこなすことはできませんが、変数の値や、ブレークポイントの位置が視覚的に判るので、気分的には楽にデバッグできるでしょう。

もちろん最終的には Windows 上でプログラムを実行してデバッグをする必要がありますが、Linux 上の wine を利用して、基本的なデバッグを済ませてしまうこともできます。

[1] Cross Debug on Linux and Wine
 

2009-06-04

Windows 版 Gnumeric

Excel でマクロを走らせ、読み取った値をスプレッドシートに書き込みたかったので、何かスプレッドシートのアプリケーションがないかと考えてみたところ、Gnumeric を思い出しました。もしかすると Win32 版が利用できるかもしれないとサイトにいてみるとありました。必要な GTK+ のライブラリ一式を含んでいますので、結構なサイズのインストーラです。バージョン 1.9.7 のインストーラで 26.5MB もありました。

Excel 形式のファイルにも対応しているようだったので、試しに読み込んでみましたが突然終了してしまいました。日本語入力については調べていませんが、データ入力という単純作業ではごく快適に使用できました。

GNOME Office / Gnumeric - Downloading Gnumeric