Anthy は、LGPL でライセンスされたフリーな日本語入力システムです。2000 年 5 月に京都大学を中心に活動しているコンピュータサークルである京大マイコンクラブ内の Project Heke で開発が始まりました。2021 年に Anthy Unicode という開発プロジェクトが Anthy プロジェクトを引き継いでいます。
メインで使用している Fedora Linux は、日本語入力システムに Anthy を採用しています。漢字変換に関しては Mozc の方が使いやすかったので、以前は ibus-mozc をインストールして利用していましたが、Fedora Linux のクリーンインストールを重ねるにつれて、わざわざ Mozc をインストールして設定を変更することが面倒になり、今では Anthy をそのまま利用するようになってしまいました。
Anthy を使っていると、漢字や文節の変換はあいかわらずおバカだなあと思うことが多いのですが、こまめに固有名詞を辞書に登録すれば、少しは変換作業のストレスが軽減するかもしれないと期待して、あらためて固有名詞などを辞書に登録するやり方を確認しました。
下記の OS 環境で動作確認をしています。Anthy による日本語入力ができるようになっているものとします。
Fedora Linux Workstation | 41 x86_64 |
GNOME デスクトップの上部右側のステータスメニューにある「あ」あるいは「_A」をマウスでクリックすると、メニューがポップアップされますので、「設定 - Anthy」を選択します。
すると「IBus-Anthyの設定」ウィンドウが表示されます。「辞書」タブをクリックして、「単語の追加コマンド(A)」の右側にある ... をクリックします。
すると、さらに「霞 (単語登録)」のウィンドウが表示されます。「霞(かすみ)」は Anthy の個人辞書管理ツールです。
辞書に追加したい単語(漢字)、読みを入力、品詞、品詞の細分類を選択して、追加(A) ボタンをクリックすると辞書に追加され、霞のウィンドウが閉じます。
端末エミュレータから下記のように kasumi-unicode -a とタイプしても「霞 (単語登録)」のウィンドウを表示することができます。
ちなみに kasumi-unicode コマンドのオプションは下記のようになっています。
bitwalk@fedora:~$ kasumi-unicode -h Usage: kasumi [option] Option: -h --help Show this message. -v --version Show Kasumi's version and copyright information -m --manage Run Kasumi in Manage mode. You may abbreviate this option. -a --add Run Kasumi in Add mode. -e --exclusive Run Kasumi in Exclusive mode. --sound val Set default sound entry (only in Add mode) --spelling val Set default spelling entry (only in Add mode) --wordclass val Set default word class entry (only in Add mode) -i --import Import selected text as a spelling -I --ignore Ignore selected text -E --eucjp Use EUC-JP encoding for dictionary bitwalk@fedora:~$
参考サイト
- fujiwarat/anthy-unicode: Anthy Unicode - Another Anthy
- fujiwarat/kasumi-unicode: A dictionary management tool for Anthy.
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