2015-10-19

シェルスクリプトマガジン 30

POSIX 原理主義の逆襲という特集記事が目に入り、シェルスクリプトマガジン Vol. 30 (10 October 2015)(税込 540 円)を丸善で衝動買いしました。

最近はすっかり Amazon.jp のお世話になりっ放しで、書店をゆっくり見て回る機会が少なくなってしまいました。なにかの用事で書店に立ち寄った時、面白そうな雑誌に偶然出会うことがあります。今日はまさにそんな日でした。

さて、本誌の特集記事「POSIX 原理主義の逆襲」は、高汎用性で長寿命なアプリケーションを開発するにはどうすればよいか。それは、仕様が長年に亙って緩やかにしか変化せず、10 年、20 年のような長期間で通用する POSIX の仕様を厳密に守ったシェルスクリプトによるプログラミングにこそ答えがあると述べています。「原理主義」とはなかなか強烈な表現ですが、メンテナンスをほとんどする必要がなく、長期間安心して利用できるソフトウェアを作るためには、POSIX のような国際規格に従うことは確かに理にかなったやり方ではあります。

2020 年の東京オリンピックに向けて、東京メトロの経路を表示するような公共性の高いアプリを準備することを例に挙げ、如何にメンテナンスフリーのソフトウェアを作ることが重要であるかを筆者は問うていますが、それは全くその通りだと思います。

私の頭が悪いせいか、何度も読みかえして理解する必要がありました。何回も読みかえしたせいでしょうか、校正不足による誤植も目につきましたが、それでも、POISX で用意されている貧弱なコマンド群を補うため、有志により足りない機能を補強していく活動が紹介されており、シェルスクリプティングの可能性を十分に感じさせてくれる読み物でした。なお、「シェルスクリプトは書き捨て言語」なんて言われていたとは、知りませんでした。

参考サイト

  1. The Open Group Base Specifications Issue 7, 2013 Edition
  2. UEC - usp engineers' community - usp Tukubai

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