2009-08-14

ReactOS 0.3.10 (1)

ReactOS は、Windows NT 互換のオペレーティングシステム (OS) のフリーソフトウェアおよびオープンソースの開発プロジェクトです。ライセンスは GNU GPL に従います。ReactOS については、以下に詳しい解説(日本語)があります。

About ReactOS - ReactOS ウェブサイト

表現が悪いかもしれませんが、いわゆる Windows クローンの使い勝手を試してみたくなり、Fedora 11 に PC エミュレータ QEMU を導入し ReactOS 0.3.10 をインストールしてみました。

まず、ReactOS をインストールする C ドライブ(Linux 的には hda)に相当する仮想ディスクを、適当なディレクトリ内に用意します。とりあえず、10GB を確保しました。

$ qemu-img create -f qcow ReactOS.img 10GB
Formatting 'ReactOS.img', fmt=qcow, size=10485760 kB

次に、ReactOS のインストール CD のイメージ (ReactOS-0.3.10-REL-iso.zip) を下記からダウンロードして、用意した仮想ディスクと同じディレクトリ内に展開しておきます。

Download - ReactOS ウェブサイト


$ unzip ReactOS-0.3.10-REL-iso.zip
Archive: ReactOS-0.3.10-REL-iso.zip
inflating: ReactOS.iso

これでインストールの準備が整いました。同じディレクトリ上で QEMU を起動して ReactOS をインストールしてみます。

$ qemu -m 512 -smp 1 -boot d -cdrom ReactOS.iso -hda ReactOS.img -net user -net
nic,model=rtl8139,vlan=0,macaddr=52:54:00:12:34:56 -k ja -localtime


ネットワークを使えるようにして起動したつもりだったのですが、結局使えませんでした。指定の仕方が悪いのかもしれません。正直なところ、QEMU のネットワークの設定については、まだ理解が足りません。なおメモリは 512MB、CPU は 1 つとしました。

QEMU のウィンドウが開いて、ReactOS のインストーラが起動します。言語設定の画面では、インストール中の言語を指定します。Japanese も選択できますが、すべてカタカナの説明されたインストール画面で、却って見にくいので、デフォルトの English (United States) を選択したインストールを紹介します。Enter を押して次に進みます。



Welcome 画面です。Enter を押して次に進みます。



この Setup プログラムはまだ開発初期段階で機能に制約がある旨が表示されます。Enter を押して次に進みます。



現在のデバイス設定が表示されます。Enter で次に進みます。



インストール先のドライブを指定します。この場合、ひとつしかありません。Enter を押して次に進みます。



インストール先の C ドライブを FAT 形式で初期化(フォーマット)するか聞いてきますので、そのまま Enter を押して次に進みます。



確認のメッセージが出ますので Enter で実行します。



フォーマット中の画面です。



OS のインストール先を指定します。Windows の C:\Windows に相当します。Enter を押して次に進みます。



インストールが始まりました。少々時間がかかります。



ブートローダーをどこに書き込むか聞いてきます。そのまま Enter で次に進みます。



必要なファイルのコピーが終わり、インストールメディアを取り外して Enter を押すようにメッセージが出ます。ここではそのまま Enter を押します。



仮想 PC が再起動しますので、F12 を押してブートするデバイスを表示させ 2 を押してハードディスクから起動します。



ReactOS の起動画面です。



最初の起動では Windows と同様、セットアップ・ウィザードの画面が現れます。Next をクリックして次へ進みます。



開発に関係したオープンソース・プロジェクトに対する謝辞が表示されます。Next をクリックして次に進みます。



使用者の名前(と会社名)を入力して Next をクリックして次に進みます。



コンピュータ名とシステム管理者のパスワードを設定します。Next をクリックして次に進みます。



地域設定をします。ここで日本語設定ができますが、このバージョンでは、私の環境ではうまく日本語設定ができなかったので、日本語環境をあきらめこのまま Next をクリックして次に進みます。



時刻設定をします。Next をクリックして次に進みます。



(レジストリへの)設定が始まります。



デバイス (PCI Memory) の設定をします。Next をクリックします。



設定失敗のメッセージが出ます。しかたがないので、このまま Finish をクリックします。この後同様に Ethernet についてもデバイス設定の画面が出ますが、同様に設定に失敗します。



これで ReactOS が使えるようになります。デスクトップは、アイコンが画面上に横並びになっていますが、Windows のデスクトップに非常によく似た作りになっています。



今回は、QEMU の仮想環境に ReactOS をインストールする方法を紹介しました。開発中とは言え、なかなか良くできたインストーラです。再起動を何回かしなければならないことも Windows にそっくりです。

次回は実際に Windows のアプリケーションを ReactOS にインストールしてみようと思います。

ちなみに、QEMU のウィンドウから、Linux のデスクトップへのマウスポインタのコントロールの切り替えは Ctrol + Alt で行います。

[1] Frontpage - ReactOS Website
[2] Universal ATA対応で8GB超の領域が利用可能に「ReactOS 0.3.10」 | パソコン | マイコミジャーナル
 

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