2017-11-12

ASUS TransBook T100HA と Ubuntu 17.10

廉価なノート PC に Fedora をインストールして愛用してきましたが、唯一まともに Fedora を使えるようにできなかったのは、昨年の Amazon.jp プライムデー 2016 で破格な値段の誘惑に負けて買ってしまった ASUS TransBook T100HA でした。

この PC ではじめてタッチスクリーンを Linux で使うことができるとワクワクしたのですが、いまのところ Fedora では成功していません。先月も Fedora 27 のベータ版をインストールしてみましたが、インストールはできたものの、タッチスクリーンをはじめ WiFi やサウンドデバイスなどをほとんど利用できませんでした [1]

今回は Ubuntu 17.10 をインストールして、一歩前進した成果を得られましたので、その成果をまとめました。

Ubuntu 17.10 GNOME デスクトップ

Ubuntu 17.10 について

2017 年 10 月 19 日にリリースされた Ubuntu 17.10(コードネーム Artful Aardvark)での大きな変更点は、デスクトップシェルが Unity から GNOME Shell に変更されたことです [2]

そうであれば、パッケージ管理以外は Fedora とそう大きな違いがないだろうと安易に考え、ASUS TransBook T100HA に Ubuntu 17.10 をインストールしてみることにしてみました。

ブート可能な USB インストーラの作成

問題は、Ubuntu 17.10 のインストール用 USB メディアをどうやって作成するか、ということでした。

何故問題なのかというと、自宅の PC に Windows OS の環境が無いからです。会社から支給されている Windows PC(英語版の Windows 7 Enterprise)は、USB メディアの読み書きには暗号化がされていなければならず、インストーラ作成には使えません。

仕方がないので Fedora Media Writer [3] を使って、[4] からダウンロードした Ubuntu 17.10 の iso イメージ ubuntu-17.10-desktop-amd64.iso を USB メモリに書き込みました。

Ubuntu 17.10 のインストール

幸い、Fedora Madia Writer で作成した Ubuntu 17.10 のインストール用 USB メモリは、なんら問題なく使用できました。Ubuntu のインストール方法については省略させていただきますが、スクリーンの向きはインストール時からインストール後まで時計回りで 90°回転した状態です。ここでタッチスクリーンが使えることを確認できました。

WiFi の有効化

今回、ようやく内臓の WiFi デバイスを有効にすることができました。参考にさせていただいたサイト [5] の通りにはいかなかったのですが、大いに参考になりました。

まず、dmesg コマンドで表示されるカーネルメッセージから、文字列 brcm を含む行を探します。

$ dmesg | grep brcm
[    6.622292] usbcore: registered new interface driver brcmfmac
[    6.623441] brcmfmac mmc1:0001:1: Direct firmware load for brcm/brcmfmac43340-sdio.txt failed with error -2
[    9.640039] brcmfmac: brcmf_sdio_htclk: HT Avail timeout (1000000): clkctl 0x50
[   10.648333] brcmfmac: brcmf_sdio_htclk: HT Avail timeout (1000000): clkctl 0x50

上のエラーが出ている二行目の brcmfmac43340-sdio.txt を、次のようにして /lib/firmware/brcm/ 内に作成します。

$ ls /sys/firmware/efi/efivars/nvram-*
/sys/firmware/efi/efivars/nvram-74b00bd9-805a-4d61-b51f-43268123d113
$ sudo cp /sys/firmware/efi/efivars/nvram-74b00bd9-805a-4d61-b51f-43268123d113 /lib/firmware/brcm/brcmfmac43340-sdio.txt
[sudo] password for bitwalk: 
$ ls /lib/firmware/brcm/
bcm4329-fullmac-4.bin     brcmfmac4330-sdio.bin    brcmfmac4354-sdio.bin
bcm43xx-0.fw              brcmfmac4334-sdio.bin    brcmfmac4356-pcie.bin
bcm43xx_hdr-0.fw          brcmfmac43340-sdio.bin   brcmfmac4356-sdio.bin
brcmfmac43143-sdio.bin    brcmfmac43340-sdio.txt   brcmfmac43569.bin
brcmfmac43143.bin         brcmfmac4335-sdio.bin    brcmfmac43570-pcie.bin
brcmfmac43236b.bin        brcmfmac43362-sdio.bin   brcmfmac4358-pcie.bin
brcmfmac43241b0-sdio.bin  brcmfmac4339-sdio.bin    brcmfmac43602-pcie.ap.bin
brcmfmac43241b4-sdio.bin  brcmfmac43430-sdio.bin   brcmfmac43602-pcie.bin
brcmfmac43241b5-sdio.bin  brcmfmac43455-sdio.bin   brcmfmac4366b-pcie.bin
brcmfmac43242a.bin        brcmfmac4350-pcie.bin    brcmfmac4371-pcie.bin
brcmfmac4329-sdio.bin     brcmfmac4350c2-pcie.bin
$

モジュールをロードし直すと WiFi のデバイスが有効になります。

$ sudo modprobe -r brcmfmac
$ sudo modprobe brcmfmac

GNOME 設定 (gnome-control-center) の画面で WiFi が利用できることを確認できます。

gnome-control-center

念の為、再起動後に dmesg コマンドでメッセージを確認すると以下のようになっています。

$ dmesg | grep brcm
[    6.820576] usbcore: registered new interface driver brcmfmac
[    9.001962] brcmfmac: brcmf_c_preinit_dcmds: Firmware version = wl0: Feb 20 2015 12:54:17 version 6.10.190.55 (r536162) FWID 01-6cb01dcc
$

画面を回転させる

内臓の WiFi が利用できるようになったので、あとは画面を時計反対回りに 90°回転させて細かい設定を、と思っていたのですが、Wayland に対応した GNOME の画面を回転させるやりかたを知りません。たぶんコマンドレベルでは gsettings set を使うんだろうなと思うのですが具体的に判らないので、とりあえず、ログイン画面でディスプレイマネージャーを Ubuntu on Xorg に変更して [6]、次のコマンドを「自動起動するアプリケーションの設定」(gnome-session-properties) に登録して使うことにしました。

画面回転

xrandr -o left

タッチスクリーン座標回転

xinput set-prop 'SIS0457:00 0457:113D' 'Coordinate Transformation Matrix' 0 -1 1 1 0 0 0 0 1
gnome-session-properties

これで画面が普通(ランドスケープ)の向きで、タッチスクリーンも使えるようになりました。

画面を回転した GNOME デスクトップ

まとめ

ASUS TransBook T100HA で Linux を使うにあたって、何も問題なくすべての内蔵されている機能が利用できれば良いのですが、現実にはそうではありません。使いたい機能を優先度の高い順に並べると下記のようになり、✔ を付加した項目が今のところ利用できるようになった機能です。

  1. タッチスクリーン ✔
  2. WiFi ✔
  3. オーディオ関係
  4. Bluetooth
  5. カメラ

まだ二項目しか出来るようになっていませんが、それでも内臓の WiFi を使えるようになったことは自分にとっては大きなことで、この PC の使用頻度が上がること間違いなしです。

既に後継の製品 TransBook T101HA が魅力的な価格で販売されているので思わず買いたくなります。しかし Linux をインストールして使うとなれば同じような問題にぶつかることを恐れて躊躇します。快適 Linux ライフの実現への道はまだまだ続きます。

参考サイト

  1. bitWalk's: Fedora 27 の 32 bit UEFI サポートと ASUS TransBook T100HA
  2. 第493回 Ubuntu 17.10の変更点:Ubuntu Weekly Recipe|gihyo.jp … 技術評論社
  3. How to create and use Live USB - FedoraProject
  4. Ubuntu 17.10 | Ubuntu
  5. Latest steps to install Ubuntu on the Asus T100TA | John Wells
  6. How to Switch to Xorg from Wayland in Ubuntu 17.10 [Quick Tip]

 

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